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≪解説≫金剛山の韓国資産凍結、背景と見通し

記事一覧 2010.04.09 09:35

≪解説≫金剛山の韓国資産凍結、背景と見通し

【ソウル9日聯合ニュース】北朝鮮・名勝地総合開発指導局の報道官が8日に声明を出し、北朝鮮・金剛山地区にある韓国政府資産の南北離散家族面会所と消防署、韓国観光公社所有の文化会館、温泉場、免税店を凍結し、管理担当者らを追放すると発表した。先月25日から31日にかけ、金剛山の韓国側不動産調査を行ってから8日目にしての措置となる。

 韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没事故への北朝鮮の関連が取りざたされ、南北関係に微妙な気流が流れているなか、北朝鮮が強硬措置を取ったことから、関係が再び揺れ動く公算が大きくなった。

 北朝鮮が同日に発表した内容は、先月4日に朝鮮アジア太平洋平和委員会報道官の談話で予告した、金剛山の韓国不動産凍結、既存契約の破棄という、いわゆる「特段の措置」の第1段階と受け止められる。不動産凍結と併せ、北朝鮮側の調査に立ち会わなかったとの理由で現代証券など3社の事業権をはく奪し、関係者の金剛山出入りを禁じた。その上で、近く新事業者と国内・海外金剛山観光を開始すると宣言した。

 一見すると「超強硬措置」に映るが、一つのカードを何個にも分けて段階的に用いる北朝鮮特有の戦術で、韓国政府にプレッシャーをかけようとする意図が色濃いと専門家らは分析する。

 まず、北朝鮮は最初の不動産凍結対象から純粋な民間業者は除外した。また、政府や観光公社所有の一部不動産に対する凍結と管理者の追放も、金剛山観光が中断されている現状ではさほど意味が大きくない「象徴的な措置」と受け止められる。

 観光事業者の現代峨山によると、離散家族面会所では中国に暮らしていた韓国人警備員1人が常駐しており、同社の金剛山事務所職員4人が管理を兼任している。また、観光公社所有の建物と消防署には常駐管理者がいないとされ、北朝鮮の説明を文字通りに解釈すると、この措置による追放対象は1~5人にとどまる見通しだ。

 また、先月に朝鮮アジア太平洋平和委員会が既存契約の破棄を予告したが、8日の声明は「現代との契約がこれ以上効力を持ち得なくなった」としただけで、厳密には契約破棄を宣言したとはいえない。現代証券など3社の事業権はく奪も、観光中断の長期化でこれら企業が事業継続の原動力を相当失っていることから、実質的な意味は小さいというのが政府当局の分析だ。

 一方、声明は現代に代わる新たな事業者を物色する意向をほのめかしたが、実際には中国の旅行会社を介し、金剛山に外国人観光客を誘致する程度にとどまるものと専門家らはみている。

 こうしたことから、今回の措置が韓国政府・企業に与える実質的なダメージはさほど大きくないというのが総論だ。

 今回の措置を受け、韓国は対話で事態を収めるか、強硬姿勢に対抗し強い態度で極限状況まで向かうかの岐路に立たされることになった。

 北朝鮮が金剛山の不動産調査を終えた先月31日、政府は北朝鮮に強い警告のメッセージとともに、対話で問題を解決しようと提案した。北朝鮮からも、韓国政府への圧迫を通じ、観光再開に向けた対話にこぎつけたいという意図が見え隠れする。

 ただ、双方が考える対話の「概念」が異なることが問題に挙げられる。政府は観光中断の契機となった2008年7月の北朝鮮による韓国人観光客射殺事件に関する真相究明、再発防止策の策定、観光客の身辺安全保障という条件を満たすため、突っ込んだ対話を希望している。一方の北朝鮮は、金正日(キム・ジョンイル)総書記の保障などでこれらの条件は解決済みだとの姿勢で、観光再開を決定する形式なレベルの対話を望んでいる。

 さらに、「天安」事故の真相究明にどれだけ時間がかかるか、またどう結論付けられるかが分からない点も、対話の見通しを暗くしている。

 韓国政府の立場では、北朝鮮が対話を提案してくれば拒否はしないものの、沈没事故に北朝鮮の関連がないと確認されるまでは、積極的に観光再開問題を話し合う余裕がないと見込まれる。そのため、「天安」問題にけりがつくまで、対話による反転は期待し難いという見方が優勢だ。

 また、「魚雷被弾」の可能性に重きを置く金泰栄(キム・テヨン)国防部長官の発言を機に、北朝鮮に事故の容疑がかかり、今後韓国の対北朝鮮世論が冷え込む可能性も提起されている。

japanese@yna.co.kr

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