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<インタビュー>海外コリアンを研究する朝倉敏夫氏

記事一覧 2012.08.16 17:02

<インタビュー>海外コリアンを研究する朝倉敏夫氏

【ソウル聯合ニュース】「世界各地に700万人を超える韓国人がいることを日本人に話すと、その数に驚かれ、日本人のあなたがどうして海外コリアンの研究をしているのかと聞かれます」――。

 先ごろ韓国で出版された書籍「韓民族海外同胞の現住所」を手に取ると、その代表著者の名前に思わず首を傾げざるを得ない。

 タイトルだけ見ると韓国人学者の研究書籍のようだが、これを企画・編集した朝倉敏夫教授(国立民族学博物館文化資源研究センター長)は在日韓国人でもなく、日本で生まれ育った日本人。30年にわたり韓国を研究し続けてきた社会人類学者だ。

 朝倉氏は16日、聯合ニュースの電話インタビューに対し「日本でも海外コリアンを研究していることを示し、韓国の研究者たちの成果を補完するために書籍を企画した」と説明した。

 韓国の全南大学で学んだ経験も持つ同氏が、海外に暮らす韓国人について研究するようになったのは、1994年以降だ。当時、中国の東北3省(遼寧省・吉林省・黒竜江省)に暮らす朝鮮族に対する共同研究に加わったことがきっかけで、海外コリアンの研究に携わるようになり、その後は米国や中国、オーストラリア、タイ、ベトナム、ロシア・サハリンなどをめぐり研究を続けた。

 日本人でありながら、海外コリアンの研究に関心を持った理由は何だろうか。同氏は「海外移民、海外居住という面で日本と対照的な韓国を研究することが、日本をより深く理解することにつながる」と説明する。

 「最近の日本の若者はあまり海外に出ようとしません。留学する学生も減っており、海外駐在も避ける傾向にあります。そんな中で、韓国の人々が活発に海外に出ていることがうらやましくもあり、その理由が気になりました。その理由を知れば、日本の若者の内向き志向を変える上でも役に立つと思ったのです」

 また、中国や中央アジア、サハリンへの韓国人の移住の多くが、日本植民地時代に行われたことも興味深かったという。

 韓国人ではなく日本人の視点で海外コリアンを研究する上では、限界もあったが逆に有利な面もある。

 「『同胞』という表現からも分かるように、韓国の人々は海外コリアンを同じ民族と考え、同質性を強調するケースが多いですが、わたしはそうした視角を持たずに研究することができます。また、海外のコリアンたちも第三者の日本人が聞き手になれば、伝えたい話が変わってくることもあるでしょう」

 朝倉氏は、こうした理由から「同胞」や「韓人」という言葉よりも「海外コリアン」という中立的な言葉をよく使っていると説明した。

 このほど出版した「韓民族海外同胞の現住所」は、朝倉氏が勤める日本の国立民族学博物館が昨年末に開催したシンポジウム「東アジアにおける海外コリアンの人類学的研究」で発表された論文を中心にまとめた書籍だ。

 同博物館に在職する太田心平助教、神戸大学の岡田浩樹教授ら日本の学者に加え、日本や中国、サハリンなどの在外韓国人学者が各地域に暮らす韓国人の現況や実態を紹介している。

stomo@yna.co.kr

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