韓日中・韓中FTAは順調に進展 韓日は難航
韓日中・韓中FTAは順調に進展 韓日は難航
【ソウル聯合ニュース】北東アジアにおける貿易自由化の試金石となる韓日中、韓中自由貿易協定(FTA)交渉が、順調な進展を見せている。
一方、消えかけていた交渉の火を何とかよみがえらせた韓日FTA=日本側名称:日韓経済連携協定(EPA)=は、両国の意見が大きく異なっている上、最近の独島領有権紛争による外交摩擦が加わり、当面は進展が見込めなさそうだ。
◇韓日中FTA、11月に交渉入りも
韓国外交通商部の崔京林(チェ・ギョンリム)FTA交渉代表は27日、「韓日中FTAの交渉開始宣言は当初の期待通り、11月の東アジア首脳会議(EAS)で行われる可能性が高い」との見通しを示した。
韓日中は21日、中国・青島で2度目の事前協議を開催。交渉の進め方や範囲、譲許方式などに対する見解の相違は残ったものの、FTA交渉を進める上で必要な基本の枠組みに合意した。3カ国は来月末以降、最後の事前協議を行う予定だ。
政府は事前協議で交渉の輪郭がある程度見えてくれば、交渉開始を決定するための経済的妥当性の検討、公聴会の開催、利害関係者の意見の取りまとめ、国会との協議など、国内での手続きを進める方針。11月に交渉開始が宣言された場合、3カ国はそれぞれの国内手続きを踏み、来年初めから本格的な交渉に入る。
◇韓中FTA交渉も成果が具体化
5月に始まった韓中FTA交渉は、徐々に成果が出ている。韓日中FTAの事前協議に続き、22~24日に中国・威海で行われた3回目の交渉で、両国は商品分野の一般品目は10年以内、センシティブ(敏感)品目は10年超の期間にかけて、それぞれ関税を撤廃することで合意した。コメなど譲許の除外品目が含まれる超センシティブ品目の定義は、次回の交渉で定めるようだ。
このほか、サービス、競争政策、政府調達、著作権・電子商取引分野での協議も順調に進んでおり、近く具体的な成果が出る見通し。
交渉に参加した外交通商部の関係者は「北東アジアでの領土紛争のためか、中国が以前より友好的な態度で交渉に臨んでいる」と伝えた。
◇行き詰まった韓日FTA
しかし、韓日FTAは突破口を見いだせずにいる。韓日FTAは2003年12月から6回にわたり正式交渉を続けたが、農水産物の市場開放水準など最大の争点で折り合いをつけられず、2004年11月に交渉が中断した。
その後、日本の要請で2010年から局長級協議を開き、今年は課長級に落として6月に協議を行ったが、FTA交渉前の非関税障壁撤廃など、韓国側の事前要請に日本は依然として難色を示している。
ただでさえ暗礁に乗り上げている韓日FTA交渉だが、独島問題による両国間の摩擦で先行きはさらに不透明になっている。
崔京林FTA交渉代表は「FTA交渉は両国関係を発展させる上で重要な役割を果たす。両国間の外交関係が交渉に全く影響を与えないとは言い難い」と述べ、交渉再開は当面難しいとの見方を示した。
stomo@yna.co.kr