サムスン スマホ用アプリプロセッサのシェア下落へ
【ソウル聯合ニュース】サムスン電子の4~6月期と7~9月期のスマートフォン(多機能携帯電話)アプリケーションプロセッサ(AP)市場でのシェアが落ち込むとの見通しが示された。APはスマートフォンの「頭脳」と言われる部品で、機器の性能を左右する最も重要な半導体プロセッサ。
米調査会社のストラテジー・アナリティクス(SA)は、4~6月期のサムスンのAP市場シェアは1~3月期の9.4%から2.6ポイント下がり6.8%に、7~9月期はそこからさらに1.5ポイント下がって5.3%になるとの見通しを15日までに明らかにした。
これはサムスンが2008年の1~3月期、AP市場シェア3.7%にとどまったのに次ぐ低水準となる。
そのため、2008年から昨年まで5年連続でAP市場において2桁のシェアを維持してきたサムスンの記録が今年、破られるという予測が出ている。
1~9月期のシェアが5~9%にとどまり、今年は年間シェアが10%未満に下落するという見方が強まっている。
サムスンのAP市場シェアが下落したのは、自社ブランドのAPである「Exynos」の採択率が下がったためとみられる。
「Exynos」は、世界で初めてオクタコア(八つのコアチップ)の開発に成功するなど注目を集めたが、LTE-Advanced(LTE-A)に対応していないため、市場の流れを反映していないと指摘された。LTE-Aは高速無線通信「LTE」の通信速度を大きく上回る通信方式で、次世代移動通信の標準になると見込まれている。
また、相対的に規模が大きいチップセット市場に進出していないことも業績低下につながったと言われる。
LTE-A時代に入り、大半のスマートフォンブランドは米クアルコムのチップセット「スナップドラゴン」を使用するようになった。
クアルコムは1~3月期の市場シェアが35.8%、4~6月期に34.9%、7~9月期に33.6%のシェアを記録すると予想される。
ただ、業界関係者は、サムスンは「Exynos」以外に委託生産しているAPが多いとしながら、「クアルコムやアップルのAPもサムスンが製造したという点を踏まえれば、市場シェアは表面上の数値に過ぎない」と説明した。
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