サムスンの労組結成めぐる疑惑 韓国当局が調査へ
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2013.10.21 09:34
【ソウル聯合ニュース】労働組合がないサムスングループが内部の労組結成の動きに関し、関係部署に対応を指示したとされる資料が公開されたことを受け、韓国雇用労働部が近く労働監督に乗り出す見通しだ。これまでにサムスンが不当労働行為の疑いでグループレベルの実態調査を受けたことはない。
この資料は、野党・正義党の沈相ジョン(シム・サンジョン)国会議員が最近公開した。昨年1月にサムスングループが作成したもので、2011年の労使関係に対する評価や、2012年の展望、労使戦略などをまとめた。結論にあたる「お願いの言葉」には、「労組設立の状況になれば、グループの労使組織と各社の人事部署が協力体制を築き、早期に瓦解させてほしい」「早期に瓦解しない場合、長期戦略を通じ枯死させなければならない」と記されている。沈議員は、労組が結成された場合に早期解体を誘導する指針だと主張している。
これに関し雇用労働部の関係者は21日、サムスングループに対する立ち入り調査に乗り出す意向を明らかにした。「資料が公開され、(政府が疑惑を)認識したため、労働監督に乗り出さざるを得ない状況。資料の内容を見ると、グループぐるみの事案の可能性がある」と話した。ただ、この資料だけでは疑惑が立証されることにはならないと説明した。グループの指示があったとしても、これを履行した具体的な状況や証拠が見つかれなければ不当労働行為として立証できないという意味と受け止められる。
一方、サムスングループは資料の存在を認めながらも、「労働者の福利厚生と望ましい組織文化の形成、不合理な慣行の改善などを目的にまとめられた資料と認識している」と釈明している。
mgk1202@yna.co.kr