北朝鮮でもIT犯罪多発? 科学捜査の導入に言及
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2013.11.21 10:39
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮でも情報技術(IT)を利用した犯罪が発生し、当局がこれを防止するため捜査方法の現代化に取り組んでいることが21日までに分かった。
聯合ニュースが入手した金日成総合大学の学報(季刊)最新号は、捜査情報事業の改善・強化に関する論文で、「コンピューター犯罪をはじめとする技術知能型犯罪」に対応する科学的な捜査方法の必要性を提起した。
論文は、「社会主義制度を脅かす者が現代の科学技術を悪用し巧妙なやり方で痕跡も残さず罪を犯している」と指摘。こうした犯罪者を摘発するため科学技術理論や方法を確立していかなければならないと強調した。
論文が指摘した「技術知能型犯罪」は、主にIT機器を活用し資本主義社会で作られたコンテンツを流布する行為を指すとみられる。
北朝鮮では最近、市場を中心にUSBメモリーなどが出回り、外部の映像が拡散している。当局はこれに対する取り締まりや処罰を強化しているもようだ。
こうした犯罪への対応能力を強化するため、北朝鮮当局は科学的な捜査方法を活用した犯罪情報システムを構築すべきだとしている。具体的には、捜査情報を標準化し保存したデータを電算システムを通じ各捜査機関が共有できるようにしなければならないと説明した。
韓国情報化振興院は、北朝鮮ではIT機器の普及に伴い資本主義思想が流入していることが社会問題になっていると指摘した上で、「北朝鮮捜査当局もITを捜査に活用していこうとしているようだ」と説明した。
sjp@yna.co.kr