NYフェスin驪州 開催に意気込む地元=韓国
【驪州聯合ニュース】ソウル近郊の京畿道驪州市は「ニューヨークフェスティバル in 驪州 2015」が7月1~5日に開催されるのを機に「文化観光都市」として世界的な知名度向上を目指す。
◇韓国初開催
朝鮮王朝時代の4大渡し場のうち二つがあり、優れた陶磁器の生産地でもある驪州は現在、人口約12万人の郊外地域に過ぎない。かつて渡し場として栄えたものの、交通手段が水路から陸路へ移り変わるとともに、衰退の道をたどった。
このため市は、驪州を世界にPRする絶好の機会と捉え、フェスティバルの招致に乗り出した。
同市は今年3月、主管社と「ニューヨークフェスティバル in 驪州 2015」開催の正式契約を結んだ。
◇全国でPR活動展開
同市で初となる国際行事を招致したものの、韓国での中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染拡大が大きな障害となった。国内のみならず海外でも広く報じられ、広報活動に制約を受けたほか、外国人観光客の誘致に大きな打撃となったためだ。
このため同市は今月10日、「ニューヨークフェスティバル in 驪州」の全国PRツアーの出発式を実施。同23日までに全国をめぐり、PR映像の上映やパンフレットの配布を行った。
市広報大使のハン・ハングクさんは「全国広報ツアーを通じ、全国民に美しい驪州、世宗大王の魂が眠る驪州を訪れてもらえるよう一生懸命走った」と話す。
また、驪州大の広告広報学科や情報通信科などの学生75人がサポーターズを結成。インターネットやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使い、韓国で初めて開催される同フェスティバルを広報している。
◇歴史と文化の宝庫
驪州は南漢江を背景に、ハングルを制定した朝鮮王朝第4代王、世宗大王が眠る「英陵」や朝鮮王朝第26代国王で後に大韓帝国初代皇帝となった高宗の妃、明成皇后の生家がある。
米CNNテレビが選定した秘境50選に選ばれた1000年の歴史を誇る神勒寺、国宝第4号の高達寺址僧塔など、歴史と文化の宝庫だ。
仏教文化の真髄に触れられる木芽博物館、驪州の伝統的な陶磁器を鑑賞できるパンダル美術館など多彩な博物館、美術館も楽しめる。
また、南漢江の流れに沿って、樹木園やキャンプ場、レジャー休養空間が点在するほか、国内初のブランド品のアウトレット「驪州プレミアムアウトレット」もある。
◇「韓国のカンヌ」目指す
驪州市は、1950年代までは小さな港町に過ぎなかったフランス・カンヌが国際映画祭や国際広告祭を通じて世界的な文化観光都市に飛躍したことに注目する。
市は多様な観光資源が国際行事を通じて世界に知られるよう期待している。特にSNSで大きな影響力を持つ広告の専門家らを驪州に招き、驪州の長所を世界にPRしてもらう機会にしたい考えだ。
また、フェスティバルを今後5年間、毎年開催する計画だ。今年は予算や準備時間が足らず多少、準備不足ではあるものの、来年からは国際的にも遜色ない行事に発展させる方針だ。
元景熙(ウォン・ギョンヒ)市長は「フェスティバル開催を機に、驪州のブランド価値と都市競争力が高まるだろう」と期待。「驪州市が国際的都市として浮上できるよう市民の積極的な協力と参加をお願いしたい」と述べた。
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