北朝鮮の食糧不足 来年100万トンと現政権で最大か
記事一覧
2015.10.29 09:15
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の食糧不足が来年は100万トンと金正恩(キム・ジョンウン)政権で最大になる見通しだと、韓国の北朝鮮農業専門家が指摘した。
韓国の民間農業専門研究所、GS&Jインスティテュートの権泰進(クォン・テジン)北朝鮮・北東アジア研究院長は29日、聯合ニュースの取材に「食糧の最低所要量540万トンに対し、来年は100万トン不足するとみている」と話した。北朝鮮の今年の食糧生産量が昨年に比べ10%減少するとの独自の見通しを基に予測した。
金正恩体制が発足してから今年まで、北朝鮮の食糧不足は毎年40万~50万トン程度だった。食糧状況悪化の主因は干ばつだ。北朝鮮当局は特に今年を100年ぶりの干ばつと表現する。また権氏は、中国からの輸入穀物の減少も影響を及ぼしたと分析した。
食糧不足で最も打撃を受けるのは社会的な弱者と予想される。
米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)は先ごろ、国連食糧農業機関(FAO)の資料を引用し、北朝鮮が今年7月中旬に1日当たりの食糧配給量を250グラムに減らした後、今月に入り平年並みの380グラムに増やしたと伝えた。これは国連が推奨する1日当たり最低600グラムを大きく下回る。
mgk1202@yna.co.kr