[インタビュー]韓国映画「哭声」に出演した國村隼
[インタビュー]韓国映画「哭声」に出演した國村隼

ガールズグループ、少女時代のティファニーがファーストソロアルバム「I Just Wanna Dance」の発売記念イベントを行った。新曲を披露するティファニー=10日、ソウル(聯合ニュース)
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【ソウル聯合ニュース】 韓国映画「哭声」(原題)の公開(12日)を前に、同作品に出演した日本の俳優、國村隼が来韓した。10日、ソウル市内でインタビューに応じ、撮影時のエピソードや演技などについて語った。
國村隼は芸歴30年以上の日本を代表するベテラン俳優だが、撮影現場のハードさに驚いたという。
「哭声」は、平穏な農村で立て続けに発生した殺人事件を描いた。事件は村の外からやってきたミステリアスな男が現れてから起き始め、村人たちは全ての事件の原因が男にあると疑う。
このミステリアスな男を國村隼が演じた。これまでの出演映画が70作品を超え、数多くのドラマにも出演してきたが、「哭声」を最も大変だった作品の一つに挙げた。
役の設定上、裸で登場するシーンが多く、険しい山奥で撮影が行われたせいもあるが、「哭声」がナ・ホンジン監督作品だったためでもある。妥協を知らない徹底ぶりが特徴のナ監督の撮影現場はきついことで有名だ。
國村隼は撮影しながら、韓国の現場はきついと思ったそうだが、「ナ監督の現場がそうだということをあとで知った」と笑った。
撮影期間中は肉体的に限界を感じたことがあったという。そういうときはナ監督にもこれ以上できないと話した。
その例として、キバノロ(シカ科の動物)を食べるシーンを挙げた。「ユッケは好きだが、ずっと食べているうちに気分が悪くなり食べられないと言った。食べられないと言ったにもかかわらず、ナ監督はあともう2回撮影しようと言ってきた」と振り返った。
國村隼が演じたミステリアスな男は、同映画が与える緊張感の8割を占めるかと思えるほど存在感が大きい。また、映画は男が何者なのかという謎を観客に投げかけている。

4連休最終日の8日、ソウルの総合展示場・COEX前の永東大路で「C―フェスティバル K―POPコンサート」が開催された。公演を披露する歌手PSY(サイ、中央)=8日、ソウル(聯合ニュース)
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演じやすいとはいえない役だが、強烈な印象を与える演技で演じ切った。全体のシナリオ上のイメージも重要だが、瞬間ごとにどのような存在として観客に認識されるのだろうかということも悩んだという。特に、男に関する噂が事実ではないかもしれないという可能性を示すシーンでは強い感情を込めて演技したと振り返った。
自身の演技に対する評価について尋ねられると、「自分のことが他人として感じられるシーンは『よくやった』と思う」と答えた。
共演した韓国の俳優については「演じる役に対する準備が徹底しており、基礎がしっかりしている」と評価した。
同作は第69回カンヌ国際映画祭の非コンペティション部門に出品されることが決まり、 國村隼もカンヌでレッドカーペットを歩くことになった。初のカンヌ訪問に期待を膨らませている様子だった。
再び韓国映画に出演する意向があるかとの質問には「韓国映画の撮影は楽しかった。オファーがあればまた出演してみたい」と答えた。日本人に対する型にはまった役でなく、中立的で多様に変化する役を演じたいと語った。
hjc@yna.co.kr