違法漁船問題 中国総領事呼び立場伝える=韓国政府
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2016.11.07 17:36
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部は7日、在韓中国大使館関係者を呼び中国漁船の違法操業問題に対する韓国側の立場をあらためて伝えた。同部関係者が明らかにした。
同関係者は「中国大使館総領事を呼んで最近の黄海における操業秩序に関連する両国の関心事について意見を交わした」と伝えた上で、「中国外務省の華春瑩副報道局長の発言について韓国の立場を伝えた」と説明した。
韓国政府のこの日の対応は、中国漁船の暴力的な抵抗への韓国海洋警察の機関銃使用などをめぐる韓中間の神経戦の一環とみられる。
これは抗議の意味を込めた対応ではあるものの、抗議というよりは問題の根源が中国漁船の違法操業と、韓国の正当な法執行に対する中国漁船の組織的かつ暴力的な姿勢にあるとする韓国政府の立場を積極的に説明することに重点が置かれたとされる。中国との対立が深まることを避けるためだ。
これに先立ち、韓国の海洋警察は今月1日午後、北西部の仁川沖で違法操業を行っていた2隻の中国漁船を拿捕(だほ)する際、これを妨害しようと物理的に抵抗した別の中国漁船に対し600~700発の機関銃を発射した。韓国当局が違法中国漁船に機関銃を使用したのは初めてだったが、警告射撃だったため死傷者は出なかった。
華春瑩副報道局長は2日の会見で「韓国側の武力を使った暴力的な法執行に対し強い不満を表明する」と述べた。
韓国外交部は2日、中国大使館総領事を呼び中国漁船の違法操業のほか、韓国海洋警察の取り締まりに対する組織的かつ暴力的な抵抗に抗議した。中国も4日、駐中韓国大使館公使を呼びこれに対抗した。
sjp@yna.co.kr