北朝鮮船員を送還 海上で救助した8人=韓国
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2016.12.19 11:23
【ソウル聯合ニュース】韓国の統一部は19日、同日午前10時ごろ、海洋警察が救助した北朝鮮の船員8人と船舶2隻を東海の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)の公海で北朝鮮側に引き渡したと明らかにした。
韓国政府が海上で救助した北朝鮮の船員を送還したのは昨年12月29日、東海で救助した3人を南北軍事境界線がある板門店で引き渡して以来、約1年ぶりとなる。
韓国の海洋警察は今月11~12日、東海で漂流していた北朝鮮の船舶3隻を見つけ、船員8人を救助した。3隻のうち1隻は修理が不可能のため、北朝鮮船員の同意を得て海上で廃棄した。船員全員が韓国当局に対し、北朝鮮に帰還する意向を示していた。
韓国政府は送還のため、板門店の連絡官や黄海の軍通信線などを通じ、北朝鮮側との連絡を試みたが返答がなかった。北朝鮮は19日午前になって送還に応じた。
北朝鮮は韓国政府が今年2月10日に南北経済協力事業の開城工業団地の全面的な操業中断を発表したことに反発し、団地を閉鎖、南北間の連絡手段を断つと宣言した。
韓国政府は今月15日午後、板門店で携帯用拡声器を使い、北朝鮮側に対し、19日午前に東海のNLLで北朝鮮船員と船舶を引き渡すと通告した。当時、板門店で勤務していた北朝鮮の軍人が通告内容を上層部に報告したもようだ。
北朝鮮側は19日午前8時から韓国側が通告した東海のNLL公海上で待機していた。
北朝鮮の船員は船舶の故障などにより最大3カ月間漂流し、10人近くの船員が餓死したもようだ。
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