北朝鮮 新型ミサイル2基製造=ICBMと推定
【ソウル聯合ニュース】韓国の政府高官や韓米の軍事外交筋によると、北朝鮮は最近、新型弾道ミサイル2基を製造した。韓米両国はこのミサイルを大陸間弾道ミサイル(ICBM)と判断したという。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は「新年の辞」で、ICBM発射実験の準備が最終段階にあると表明していた。発射実験の時期が予想より早くなる可能性が高くなった。
ミサイル2基は移動式発射台が搭載されている車両(TEL)に設置されているとされる。金委員長が指示すれば、いつでも発射できる状態だ。
ミサイルは2段型で、胴体の長さは15メートルを超えておらず、従来のICBMであるKN08(19~20メートル)、改良型のKN14(17~18メートル)より短いという。
北朝鮮が新型ミサイルを韓米が確認できる状況にしたことについて、韓国政府の関係者は、ICBM発射実験を既成事実化し、20日に発足する米トランプ新政権に「戦略的なメッセージ」を送る狙いがあるとの見方を示した。
ミサイルが確認された時期は不明だが、米国が弾道ミサイル探知用の海上配備型Xバンドレーダーをハワイから西太平洋に緊急移動させた9日ごろとみられる。
軍事専門家らは、このミサイルには北朝鮮が昨年4月9日に実験の様子を公開した「新型高出力エンジン」が搭載されたと分析している。
ただ、慶南大極東問題研究所の金東葉(キム・ドンヨプ)教授は、北朝鮮がICBMの通常の射程距離である5500キロ以上を飛ばす可能性はないとの見解を示した。1段目だけを点火させ、飛行距離を短縮し、ICBMだと主張すると予測されるという。
北朝鮮は金委員長がICBMの発射実験について言及してから、海外メディアとのインタビューなどを通じ、発射実験を早期に実施すると威嚇し、米国の対北朝鮮政策の転換を求めている。
一方、韓国の国防部は新型ICBMと推定されるミサイル2基が製造されたことについて、「北のICBM関連動向を綿密に追跡している」とし、具体的な情報は公開しなかった。
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