朴大統領弾劾審理 青瓦台首席ら証言へ=韓国憲法裁
【ソウル聯合ニュース】韓国の憲法裁判所は1日、朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾審判の第10回弁論を開始した。
弾劾審理は憲法裁の所長を含む9人の裁判官が行ってきたが、朴漢徹(パク・ハンチョル)所長が任期満了により1月31日付で退任したため、1日からは8人で審理する。弾劾には6人以上の裁判官の賛成が必要となる。
この日の弁論には、青瓦台(大統領府)の前職・現職首席秘書官3人が証人として出廷し、2014年4月16日の旅客船「セウォル号」沈没事故当日の朴大統領の行動や文化体育観光部の人事をめぐる疑惑について証言する。
憲法裁はまず、セウォル号事故当時に国家安保室の次長(次官級)だった金奎顕(キム・ギュヒョン)外交安保首席秘書官に対し、朴大統領の事故当日の行動を具体的に問う予定だ。これまでに明らかになっている当日の朴大統領の行動について、事実関係がはっきりしない点や疑わしい部分を中心に確認する。
与党セヌリ党のユ敏鳳(ユ・ミンボン)国会議員(元国政企画首席秘書官)には国民安全処の設立に関して証人尋問を行う。国民安全処はセウォル号の事故後に海洋警察庁と安全行政部安全管理本部、消防防災庁を統合して設立された。憲法裁はユ氏に対し、海洋警察庁の解体に関する当時の状況を聞く予定だ。
また牟チョル敏(モ・チョルミン)駐フランス大使(元教育文化首席秘書官)には、乗馬の政策に関して朴大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告の要求に従わなかった盧泰剛(ノ・テガン)文化体育観光部体育局長(当時)が更迭されたことなど、文化体育観光部の人事に崔被告が介入したのかを確認する。
盧氏は崔被告の娘が出場した馬術大会と関連し大韓乗馬協会への監査を主導したが、朴大統領は監査結果に満足せず、盧氏は文化体育観光部傘下機関に左遷された。この人事に崔被告が介入したと疑われている。
牟氏は、朴政権に批判的な芸術家や俳優ら文化・芸術界関係者をリストアップした「ブラックリスト」の作成に関与した疑いも持たれている。
憲法裁は弁論に先立ってこの日午前に裁判官会議を開き、朴前所長の退任に伴う所長の権限代行に李貞美(イ・ジョンミ)裁判官を選出した。
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