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国際空港で女工作員が毒殺 大胆な金正男氏暗殺

記事一覧 2017.02.15 09:51

国際空港で女工作員が毒殺 大胆な金正男氏暗殺

金正男氏 マレーシアで殺害

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の故金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏は、周到な計画により殺害されたとみられる。殺害の背後が明らかになるまでには時間がかかりそうだが、空港での大胆な犯行と毒物スプレーを使った殺害方法から、北朝鮮による犯行との見方が強まっている。

金正男氏=(聯合ニュース)

 韓国の政府筋や現地メディア、主要海外メディアは、正男氏が現地時間13日午前9時にマレーシアのクアラルンプール国際空港第2ターミナルで午前10時発のマカオ行きの便に搭乗するための手続きの途中で、身元不明の女2人により毒殺されたと報じている。

 韓国の航空会社の関係者によると、正男氏は格安航空会社(LCC)専用ターミナルで出国するため自動チェックイン機を利用していたところ、2人の女から何らかの物質をかけられ死亡したとされる。

事件の現場とみられる空港の自動チェックイン機前(読者提供)=(聯合ニュース)
手を振る金正男氏

 ある現地メディアは後ろから近付いてきた人物が正男氏の顔に液体をかけたと報じた。この液体は簡単に入手できない致命的な毒性を持つ物質とされることから、これを正男氏にかけた2人の女は北朝鮮の工作員である可能性が指摘される。女たちはタクシーで逃走し、マレーシア警察が追っているようだ。

 北朝鮮は過去にも女工作員を使っている。2008年7月に韓国当局に逮捕された、朝鮮脱出住民(脱北者)を装った国家安全保衛部(秘密警察、現国家保衛省)所属のスパイ、ウォン・ジョンファがその代表例だ。

 今回、大勢の人でこみあう国際空港で白昼、大胆な犯行が行われた。

 北朝鮮専門家の間では、正恩氏の指示を受けた北朝鮮の偵察総局の犯行、あるいは正恩氏に従う勢力による「過剰な忠誠」だった可能性を挙げている。

 偵察総局は朝鮮人民軍総参謀部の直属機関で要人の暗殺や拉致などテロを担う。女工作員も毒針の使い方や射撃などの特殊な訓練を受けているとされる。

カメラに捉えられた金正男氏

 一方、正男氏は2011年12月に金総書記が死去した後、主にマカオやマレーシア、インドネシア、シンガポール、中国など海外を転々とする生活を送っていた。正恩氏にとっては目障りな存在と認識されてきた。

 金正恩体制に急変事態が発生すれば、金日成(キム・イルソン)主席の血を引く「白頭血統」として、正恩氏に代わる勢力になり得るとの観測もあった。正恩氏が権力闘争の潜在的な脅威を取り除く必要性を感じたとしても不思議はない。

 特に正男氏は金総書記の死去を前後し、北朝鮮の「3代世襲」を批判していた。12年1月に東京新聞は、正男氏が同月に電子メールで「正常な考え方を持っていれば3代世襲は認めがたい」とし、「(父親の金総書記による)37年間の絶対権力を(後継者教育が)2年程度の若い後継者(正恩氏)がどう引き継いでいくかは疑問だ」と述べたと伝えた。

 正男氏が暗殺の危険にさらされてきたという話も少なくなかった。12年に北朝鮮の国家安全保衛部が平壌にある正男氏勢力の根拠地を襲撃したという話が伝えられている。

 韓国が正男氏の亡命工作を進めているとのうわさが流れたこともあった。ある消息筋は「李明博(イ・ミョンバク)政権時代に一度、(正男氏を)亡命させようとしたことがあったが、上層部で大詰めでこじれ白紙に戻った」と話す。その上で、正男氏殺害について「正恩の仕業ならば、南側での正男亡命に関する情報を入手し、吹き飛ばした」との見方を示し、亡命計画との関連性を指摘した。

 かつて北朝鮮の権力機関に勤務し、韓国に亡命した元北朝鮮高官は聯合ニュースの電話取材に、「(脱北して)韓国に来る前、正恩が正男に北に戻れと命令したという話を聞いた。正男は正恩の異母兄だが、最高領導(指導)者の命令に従わなかったため処断したものとみている」と話した。

 韓国のシンクタンク・世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)統一戦略研究室長は「正男の暗殺は正恩の直接の承認や同意がなくてはできないことだ」と指摘。要人暗殺にかかわる組織で、これまで正男氏を監視してきた偵察総局が直接関与したとの見方を示した。

 その一方で、匿名を条件に話をした日本の朝鮮半島問題専門家は「正男はもはや金委員長(正恩氏)が脅威を感じる存在ではない」とし、「殺害したのは北朝鮮でないかもしれない。(正男氏が)北朝鮮の外で生活するようになり、危険な世界の人物とさまざまな関係があったと思われるが、これと関連するかもしれない」と推測した。

mgk1202@yna.co.kr

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