韓国亡命の前北朝鮮公使 正男氏殺害受け活動中止=暗殺警戒か
韓国亡命の前北朝鮮公使 正男氏殺害受け活動中止=暗殺警戒か
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件を受け、前駐英北朝鮮公使で韓国に亡命したテ・ヨンホ氏が昨年末から活発に行ってきた講演などの活動を暫定的に中止したことが21日、分かった。
韓国の政府当局者によると、韓国情報機関の国家情報院がテ氏の身辺保護のため、講演やインタビューなどの活動を中止させたという。決まっていた計画も取り消しているという。
今月予定されていたとされるテ氏の訪米計画にも影響が出るとみられる。
テ氏が所属する国家情報院の研究機関、国家安保戦略研究院の関係者は「情報当局が具体的な暗殺指令の状況をとらえた場合、通常こうした措置を取る」と説明した。
新党「正しい政党」の河泰慶(ハ・テギョン)国会議員は15日、北朝鮮脱出住民(脱北者)を暗殺するため、2人の男が韓国に潜入したとして、テ氏が最優先のターゲットになる可能性があると警告していた。
正男氏の殺害事件後、韓国政府はテ氏らの主な脱北者に対する警護を強化した。
韓国では1997年、金正日(キム・ジョンイル)総書記の妻だった成恵琳(ソン・ヘリム)氏のおい、李韓永(イ・ハンヨン)氏がソウル郊外の自宅前で北朝鮮工作員に銃殺された。2010年には黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)元朝鮮労働党書記の暗殺を企てたとして北朝鮮工作員が逮捕され、11年には北朝鮮の体制を非難するビラを北朝鮮側に飛ばしている脱北者団体「自由北韓運動連合」の朴相学(パク・サンハク)代表を毒針で殺害しようとした脱北者が逮捕される事件があった。朴氏は「正男氏の殺害事件後、警護員が大幅に増え、現在6人が交代で私の身辺を保護している」と伝えた。
kimchiboxs@yna.co.kr