正男氏事件は「VXによる毒殺」=マレーシア警察
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2017.02.24 15:59
【クアラルンプール聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害された事件で、マレーシア警察のカリド・アブバカル長官は24日、遺体から猛毒の神経剤「VX」が検出されたとの暫定結果を発表した上で、「VXは化学兵器であり、現在出どころについて調べている」と伝えた。VXは北朝鮮と関連があるかとの質問には「そこまでは踏み込まない」と回答を避けた。
マレーシア政府の関連当局は、遺体の顔から拭き取った試料を分析したところVXが検出されたとする報告書を警察に提出した。
一方、長官は、正男氏の家族が身元確認のため一両日中にマレーシア入りする可能性があるとした副長官の23日の発言について「事実ではなく、(記者に)誤って引用された。遺族が来るという話はまだない」と述べて否定した。
また、DNAサンプルを採取するため正男氏の家族がいるとされるマカオに警察官を派遣すると報じられたことに対しては、「派遣しない。遺族が来て身元を確認すべきだ」と述べた。
正男氏は13日午前、クアラルンプール国際空港で2人組の女に襲われた。女の手で顔を覆われた正男氏は、空港職員に助けを求め、病院に搬送される途中で死亡した。在マレーシア北朝鮮大使館の2等書記官らの関与も指摘されており、北朝鮮政権の組織的な犯行だった疑いが強まっている。
北朝鮮は23日に発表した「朝鮮法律家委員会報道官の談話」で、正男氏の事件は「共和国公民のショック死」と主張した。
tnak51@yna.co.kr