マレーシアが北朝鮮大使追放 関係悪化止まらず
記事一覧
2017.03.05 10:19
【クアラルンプール聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏の殺害事件をめぐりマレーシアと北朝鮮の関係が悪化の一途をたどっており、国交断絶にまで発展する可能性も指摘される。
マレーシア外務省は4日、同事件をめぐるマレーシア警察の捜査への批判を繰り返した北朝鮮の姜哲(カン・チョル)駐マレーシア大使を国外追放すると発表した。
マレーシア政府は2日に発表した北朝鮮国民のマレーシアへのビザなし渡航制度の廃止に続き、強硬措置を打ち出したことになる。
マレーシアの強硬な対応は、金正男氏がマレーシア国内で毒殺されたことが明白であるにもかからわず、北朝鮮が捜査結果を「信用できない」などと非難する発言を繰り返していることに強く反発したもの。
北朝鮮は事件発生直後からマレーシア当局による遺体の司法解剖や捜査結果の発表について批判を続け、マレーシアが韓国と共謀して北朝鮮のイメージを傷つけていると非難している。
マレーシア政府は先月20日に駐北朝鮮大使を召還しており、今回の姜大使の追放で両国間の正式な外交ルートがまひすることになる。
現地消息筋は、正男氏殺害に猛毒の神経剤VXが使われたことなどで国際社会の非難が高まる中、北朝鮮は事件への関与を否定するためマレーシアの捜査結果を否定し続けざるをえないため、両国の対立は続くとみられると指摘。「マレーシアが北朝鮮との国交を断絶する可能性は十分にある」との見方を示した。
ikasumi@yna.co.kr