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[韓国大統領罷免]憲政史上初の大統領弾劾 混迷深まる政局=韓国

記事一覧 2017.03.10 11:47

【ソウル聯合ニュース】韓国の憲法裁判所が10日、朴槿恵(パク・クネ)氏の弾劾は妥当との決定を示し、韓国は現職大統領の罷免という憲政史上初の事態に直面した。憲法機関の決定により現職大統領が任期中に失職するのは初めて。朴前大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入疑惑に絡み昨年12月に国会が朴氏の弾劾訴追案を可決してから約3カ月に及んだ弾劾審理は、大統領の罷免という韓国現代史の一つの節目として記録されることになる。

罷免された朴大統領=(聯合ニュース)

罷免された朴大統領=(聯合ニュース)

 韓国は次期大統領が選ばれるまでの最長60日間、大統領不在のまま、大統領権限代行を中心に国政を運営していかなければならない。弾劾審理の過程で国論の分裂が表面化し、朝鮮半島を取り巻く情勢も不安定な中、さまざまな国政懸案が山積している。

 こうした時こそ政治の力が試されるが、今年12月のはずだった大統領選が前倒しされることから権力獲得に向けた与野党の対決は鮮明となり、分裂がさらに進みかねない。

 政界はうわべでは憲法裁の決定を受け入れるとするが、弾劾の賛成派、反対派としてそれぞれ集会を繰り返してきた国民を支持層に取り込み、大統領選を有利に進めようとする面があることも否定できない。民心を取りまとめるべき政治が、むしろ社会的な葛藤を選挙戦に活用するならば、対立と反目をあおるだけだ。これから60日以内に次期大統領を選出するという慌ただしい日程を踏まえると、大統領選が政策や公約ではなく、保守と進歩(革新)の勝負に巻き込まれ、政局の混乱が深まる恐れがある。

 その一方で、初めて前倒し実施される大統領選が、韓国をまた一歩発展させるための成長痛になるとの見方もある。崔被告の事件で明らかになった最高権力者の違法な権力行使と政経癒着の弊害をえぐり出すことで、より成熟した民主主義に近づくとするものだ。

 そうした意味で今回の大統領選を、過去の暗い影を消して未来にふさわしいリーダーを選び、省察の契機と飛躍のチャンスにすべきとの意見も多い。民主主義の発展と国論統一に向けた政界自らの努力と決意だけでなく、新時代にふさわしいリーダーシップを生み出すための国民の賢明な判断が求められている。

 鄭義和(チョン・ウィファ)前国会議長は「国内外とも大変厳しい状況だが、こうした時こそ国民が団結しなければ国の未来は保障されない。法治国家らしく皆が承服し、力を一つに進んでいかなければならない」と述べた。

mgk1202@yna.co.kr

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