釜山の「徴用工像」設置計画 自治体は責任押し付け合い?
【釜山聯合ニュース】韓国の市民団体がメーデーの5月1日、釜山市にある日本総領事館前に日本による植民地時代に強制徴用された労働者を象徴する像の設置計画を掲げていることを巡り、釜山市と領事館前の道路を管轄する同市東区は別の場所への設置を提案したものの、設置の可否について明確な態度を示していない。団体は領事館前への設置を強行する構えで、混乱が予想される。
労働者像の設置を進めている団体「積弊清算・社会大改革釜山運動本部」は13日、「(設置のための)募金を終了し、本格的に像の設置を推進する」と明らかにした。目標額の8000万ウォン(約800万円)を上回る1億ウォン以上の募金が集まったという。
団体は今月1日、釜山市側との面会で、総領事館前の労働者像設置を認めるよう要請した。釜山市は「労働者像が領事館前に設置されると道路法上、違法状態になる可能性が高く、南区にある国立日帝強制動員歴史館に設置するのが妥当」として、「領事館前の道路占用許可や道路管理は区庁に委任されている」と答弁した。
これを受け、10日に東区側と面会した団体は労働者像の設置に向けた協力を要請。東区側は「道路管理は区庁に委任されているだけで、釜山市が領事館前(への設置)は反対するとの態度を示した。区は労働者像の設置の可否について言及できない」とした。
釜山市と東区は2016年末、市民団体が総領事館前に設置した旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像を撤去し、市民から激しい非難を受けた。結局、少女像は再設置された。
今年は6月に統一地方選が実施される年で、団体は釜山市と東区が世論を気にし、互いに責任を押し付けていると批判している。
団体の関係者は「計画通り、労働者像を領事館前に建てる」と述べた。
kimchiboxs@yna.co.kr