最前線での北朝鮮向け宣伝放送中止 南北首脳会談控え=韓国軍
記事一覧
2018.04.23 10:02
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部は23日、南北軍事境界線付近で行っていた北朝鮮に対する拡声器を用いた宣伝放送を同日午前0時をもって中止したと発表した。「(27日の)南北首脳会談を機に南北間の軍事的緊張を緩和し、平和的な会談ムードをつくるため」としている。2016年1月の北朝鮮による4回目核実験を受けて韓国軍が宣伝放送を再開してから2年3カ月での中止となった。
韓国軍はこの間、心理戦の一環として最前線で拡声器を用いて北朝鮮の体制を批判したり、韓国の社会や文化を紹介したりしてきた。北朝鮮はこれを「反共和国敵対行為」と見なして強く反発し、北朝鮮軍も拡声器を使った体制宣伝放送で対抗した。
韓国軍が先んじて放送を中止したことから、南北間の軍事的緊張緩和に向けた対話にも弾みがつきそうだ。
軍事的緊張緩和を含む恒久的な平和定着は、朝鮮半島非核化、南北関係の進展と並ぶ南北首脳会談の3大議題。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が会談で大枠の合意に至れば、その後の軍事当局者会談で軍事的緊張緩和に向けた策が話し合われる見通しだ。
tnak51@yna.co.kr