徴用工像問題が長期化も 韓国団体「日本総領事館前への設置計画変わらず」
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2018.05.31 20:33
【釜山聯合ニュース】韓国の市民団体が、日本による植民地時代に朝鮮半島から強制徴用された労働者を象徴する像を南部・釜山の日本総領事館前に設置しようとして阻止され、近くの歩道に置いたままにしていた問題で、歩道を管轄する釜山市東区は31日午後、この像を強制撤去し、同市内にある「国立日帝強制動員歴史館」に運び込んだ。
強制撤去に先立ち、同日午前には歴史館への設置を促す政府側と団体側が像の撤去を巡り話し合ったが、折り合えなかった。
政府側を代表して市民団体側と交渉した行政安全部の尹鍾寅(ユン・ジョンイン)地方自治分権室長は「外交公館に対する国際礼譲のため、日本総領事館前に設置するのは不可能」と説明。通行に不便をもたらし、安全上の問題もある状態で像を放置しておくことができないため、保管場所が決まるまで歴史館で一時的に保管する方針を伝えた。
市民団体側は「市民の募金で作った像を政府と地方自治体が勝手に奪い、一方的に動かした」とし、「日本総領事館前に設置する計画に変化はない」と主張した。
歴史館に移された像は強制撤去にかかった費用を支払えば、所有者である市民団体側に戻される。東区は市民団体側に110万ウォン(約11万円)を請求している。
市民団体側が像を引き取り、再び日本総領事館前に設置しようとすれば、同じことが繰り返される可能性が高い。
政府側は市民団体に対し、引き続き歴史館などへの像の設置を促すものとみられるが、立場の違いから問題が長期化することが予想され、成り行きが注目される。
yugiri@yna.co.kr