韓国の上半期経常黒字 6年ぶり低水準=サービス赤字響く
【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が3日発表した国際収支(速報値)によると、6月の経常収支は73億8000万ドル(約8240億円)の黒字で、76カ月連続の黒字を記録した。しかし、上半期の黒字は296億5000万ドルと、6年ぶり低水準にとどまった。海運業の低迷や中国人観光客の戻りの鈍さなどにより、輸送と旅行を中心にサービス収支の赤字が膨らんだ。
6月の商品収支(貿易収支に相当)は100億4000万ドルの黒字だった。半導体産業の好況と世界貿易の回復を追い風に、輸出が522億6000万ドルと20カ月連続で増加したことが大きい。輸入も原油など原材料価格の上昇により20カ月連続増となる422億2000万ドルだった。
サービス収支は赤字額が24億5000万ドルに拡大し、4カぶりの大きさとなった。半導体製造に伴う海外への委託加工支払いがかさみ、加工サービスの赤字が6億2000万ドルと悪化した。
その一方で、旅行収支の赤字は12億ドルに縮小した。中国人と日本人を中心に入国者数が29.3%増えたため。これに伴い航空輸送旅客の収入が増え、輸送収支の赤字も4億6000万ドルに減少した。
給与・賃金と投資に伴う利子や配当を差し引きした所得収支(第1次所得収支)は4億6000万ドルの黒字、経常移転収支(第2次所得収支)は6億7000万ドルの赤字だった。
上半期としてみると、経常収支の黒字は296億5000万ドルで、前年同期から16.8%減り、半期ベースでも2012年上半期(108億6000万ドル)以来の小ささとなった。
商品収支の黒字は前年同期の568億7000万ドルから556億9000万ドルに縮小した。輸出が8.8%増の3072億8000万ドル、輸入が11.5%増の2515億9000万ドルと集計された。
サービス収支の赤字は159億4000万ドルで、半期としては昨年下半期に次ぐ過去2番目の大きさ。このうち旅行収支の赤字は半期では過去2番目、上半期では最大の85億ドルに上った。韓中関係の改善にもかかわらず、中国からの入国者数の増加率が依然として平年を下回っている。上半期の中国人入国者数は前年同期比3.7%減少した。輸送収支の赤字も31億1000万ドルと過去最大だった。海運業の世界的な供給過剰に韓国業界の構造改革が重なった。
所得収支は47億8000万ドルの赤字を計上した。
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