北朝鮮 制裁と「板挟み」の韓国非難=南北閣僚級会談控え
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2018.08.12 11:03
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮メディアは12日、13日に予定される韓国との南北閣僚級会談を前に、韓国が米国主導の対北朝鮮制裁に「便乗」しているため、南北首脳会談で合意した板門店宣言の履行に進展がみられないと不満を示した。
北朝鮮の対韓国宣伝用ウェブサイト「わが民族同士」は12日、韓国当局に対し、板門店宣言の根本精神に沿って南北関係改善に「誠意ある努力」を尽くすよう求めた。
宣言履行に進展がみられないのは「米国の対朝鮮(北朝鮮)制裁の策動とそれに便乗した南側(韓国)の不当な仕打ちにある」と主張した。黄海側の南北軍事当局を結ぶ通信線復旧や北朝鮮・開城に開設予定の南北共同連絡事務所を巡り、国連安全保障理事会決議で北朝鮮への輸出が禁じられている燃料や機材を搬入する問題を韓国政府が国際社会と調整していることを挙げたほか、南北の鉄道・道路の近代化および連結事業について点検、調査、研究などの用語を使って経済協力ではないことを強調しているとして、韓国の「及び腰」を非難した。
北朝鮮の対外宣伝サイト「朝鮮のきょう」も、韓国当局が「誰かの顔色をうかがったり、客観的条件にかこつけることは間違いだ」として、「板門店宣言の履行に対する立場を実践行動で示すべき」と主張した。
これらの主張は、韓国政府が国際社会の制裁に加わり、南北経済協力再開を進められずにいることへの不満を表したものとみられる。13日の南北閣僚級会談でも韓国側にこうした不満を表明し、鉄道・道路の近代化事業など南北の経済協力問題を巡って板門店宣言の履行を迫ることが予想される。
ikasumi@yna.co.kr