離散家族再会行事 韓国側89人が北朝鮮家族と対面
【金剛山(共同取材団)、ソウル聯合ニュース】朝鮮戦争などで生き別れになった韓国と北朝鮮の離散家族の再会行事が20日、北朝鮮南東部の景勝地・金剛山で始まった。
韓国側から行事に参加した離散家族89人とその家族など合わせて197人は、午後3時から金剛山ホテルで北朝鮮側の家族185人と対面した。
生き別れになった時期はそれぞれ異なるが、朝鮮戦争休戦協定(1953年7月)を基準にすれば65年ぶりの再会となった。
離散家族は高齢化しており、韓国側から参加した家族のうち、北朝鮮にいる子供に会う人は7人にとどまる。きょうだいと再会するのは約20人で、おいやめいなど一度も会ったことがない親族に会う人が大半を占める。
90代の女性、ハン・シンジャさんは北朝鮮に置いてきた2人の娘、キム・ギョンシルさん、ギョンヨンさんと再会した。ハンさんは朝鮮戦争中に長女と次女の2人を親戚に預け、三女だけを連れて韓国側に向かい、その後南北が分断したという。
今回の行事には、韓国軍側の軍人として北朝鮮の捕虜になった人の家族と、戦時に北朝鮮に拉致された人の家族が5人参加した。捕虜になったり拉致されたりした当事者は既に死亡していたが、当事者の北朝鮮の家族と対面することができた。
一行は22日まで金剛山に滞在する。この日午後7時から2時間、北朝鮮側主催の歓迎夕食会が開かれ、南北の家族が共に食事をする。
2日目はそれぞれの宿泊場所で2時間、家族だけの時間を過ごし、続いて昼食を1時間共に取る。家族だけで個別に食事をするのは今回の行事が初めて。
最終日は別れのあいさつを交わし、全員での昼食後に現地をたつ。南北の家族は3日間で計6回の11時間、共に時間を過ごすことになる。
24~26日には同じ場所で、北朝鮮側の83人が韓国側の家族と対面する予定だ。
高齢の出席者が多いことから、韓国政府は医療・救急対応の約30人を訪朝団に含めた。救急患者が発生した場合は、陸路やヘリコプターを使い韓国に搬送する計画だ。
離散家族の再会行事は2015年10月以来、2年10カ月ぶり。文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が今年4月27日の首脳会談で、光復節(日本による植民地支配からの解放記念日、8月15日)に合わせた再会行事の開催に合意した。
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