北朝鮮高官の米国務長官宛て書簡 不信感にじませる強いトーン
【ワシントン聯合ニュース】ポンペオ米国務長官の訪朝中止の原因になったと米メディアが報じた北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長のポンペオ氏宛て書簡について、米政府高官は「快く何かを渡す考えがなければ来ないでくれ」といった強いトーンだったと言及した。ロイター通信が30日、伝えた。
この高官は「彼ら(北朝鮮)は基本的に、われわれ(米国)がすべきことを十分にしないでいると考えている」と述べたという。
ロイター通信は、「米国の情報、国防担当の高官らは北朝鮮の核放棄の意向に対し何度も強い不満をあらわにし、ポンペオ長官の訪朝がプラスの結果を生むとは期待していなかった」と伝えた。さらに、この書簡で米側に交渉の危機を警告した北朝鮮側が今後別途に韓国政府と新たな合意を結んで韓米同盟に亀裂を入れようとする可能性があるというのが、米政府高官の懸念するところだとした。
北朝鮮はこれまで、先に朝鮮戦争の終戦を宣言すれば実質的な非核化措置など次の段階に進めるとし、あくまで終戦宣言にこだわってきた。これに対し米国は、核施設の申告リストが先として譲らなかった。
これに関連し米インターネットメディアのVOXは、トランプ米大統領が6月の朝米(米朝)首脳会談で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)に「すぐに終戦宣言に署名する」と約束した後、終戦宣言前の核兵器廃棄を要求したことから、北朝鮮がこれを約束不履行と見なし、徐々に敵対的な発言をするようになったと報じた。
こうした状況で金英哲氏の書簡は、終戦宣言など平和体制構築に関する米国の目に見える措置を重ねて要求した上で、応じなければ米国もポンペオ長官が訪朝したところで望むものを得るのは難しいという趣旨を記した、との見方もある。
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