金正恩氏「早く非核化終わらせたい」 文大統領が訪朝結果報告
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮訪問を終えた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は20日午後、ソウルの東大門デザインプラザ(DDP)に設置されたプレスセンターを訪問し、3日間の訪朝結果を国民に向け説明する報告を行った。文大統領は金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)ができる限り早期に完全な非核化を終わらせて経済発展に集中したいとの希望を明らかにするとともに、非核化の意思を何度も確約したと紹介した上で、「米国がこのような北の意思と立場をくみ取り、北との対話を早期に再開することを望む」と話した。
また「3日間、金委員長と何回も会って虚心坦壊(たんかい)に対話をすることができたことに大きい意味をもたせたい」とし、「非核化や朝米(米朝)対話についても多くのことを話し合った。初日の会談でも多くの時間を非核化の議論に使った」と説明した。文大統領は平壌入りした18日に続き、19日も金委員長と会談し、「平壌共同宣言」に署名した。
文大統領は「(金委員長が)朝米首脳会談で合意した四つの合意事項が共に履行されなければならないことから、米国がその精神に基づき、相応の措置を取れば、寧辺の核施設の永久廃棄を含む追加の非核化措置を取っていく用意があることを表明した」と伝えた。
また「その意思をもう一度明確にするために、まず東倉里のミサイルエンジン実験場やミサイル発射台を関係国の専門家たちの立ち会いの下、永久廃棄することを確約した」と説明した。
その上で「北が平壌共同宣言で使った『立ち会い』や『永久廃棄』という用語は、検証可能かつ、不可逆的廃棄という言葉と同じ意味」と強調した。
文大統領は「金委員長はまた、非核化の過程を迅速に進めるため、ポンペオ米国務長官の訪朝と、トランプ大統領との2回目の朝米首脳会談が早期に行われることを希望するとの意向を明らかにした」と伝えた。
続けて「このように北がわれわれと非核化の具体的な方策について真剣に相談するのは、これまでとは大きく異なる」とし、「これまで北は完全な非核化の意思を表明する以外に、具体的な方策については米国と協議する問題としてわれわれとの協議を拒否していた」と振り返った。
さらに文大統領は「われわれは年内に(朝鮮戦争の)終戦宣言をすることを目標にしている」とし、「トランプ大統領と首脳会談をする際に、それについて再び議論したい」と話した。
平壌共同宣言と共に発表した「板門店宣言の履行に向けた軍事分野合意書」については、「この合意がしっかりと履行されれば南北は、われわれの首都圏をねらう長距離砲や、相互にとって脅威となる軍事兵器や兵力を縮小する議論に進むことができる」とし、「これは南北間において休戦協定以降、まだ終わっていない戦争を終戦させることから、さらに一歩進んで未来の戦争の可能性まで基本的になくすことになるだろう」と話した。
文大統領はまた「合意書には盛り込むことはできなかったが、口頭で合意したこともある」とし、「(南北)国会会談を近く開催することで合意し、地方自治体間の交流も活性化することにした。私は金剛山の離散家族常設面会所の全面稼働のために北側の没収措置を解除するよう要請し、金委員長も同意した」と説明した。
金委員長の来韓については、「近いうちにと表現したができるだけ今年中に訪問することで、一致した」とし、「国民も金委員長を自らの目で見て、朝鮮半島の非核化や平和繁栄に対する金委員長の考えを直接聞く機会があることを願う」と話した。
文大統領は「今後政府は平壌共同宣言を早期に履行するため、汎政府的な推進体系を用意する」とし、「南北高官級会談を近日中に開催し、きょうの成果が国民生活の実質的な向上につながるよう最善を尽くす。国会の超党派的な協力を要請する」と強調した。
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