Go to Contents Go to Navigation

韓日共同宣言から20年 未来志向の関係は遠く

記事一覧 2018.10.05 12:30

【ソウル聯合ニュース】1998年に当時の金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相が「韓日共同宣言」を発表してから8日で20年を迎える。

握手を交わす金大中氏(右)と小渕恵三氏=(聯合ニュース)

 ただ韓日関係は故人となった両氏の期待とは距離があるといえる。

 過去の歴史を乗り越え、未来を見るとしたものの、旧日本軍慰安婦問題を巡る2015年の両国合意に基づき設立された慰安婦被害者を支援する「和解・癒やし財団」の運営や、済州島で今月開かれる国際観艦式で日本の海上自衛隊が旭日旗を掲げる問題など、両国は依然として「過去」にとどまっている。

 1998年10月8日に東京で開かれた韓日首脳会談を機に採択された宣言は政治、安全保障、経済、人的・文化交流、国際問題の5分野の協力原則を含んだ11項目で構成された。付属文書の「21世紀に向けた新たな韓日パートナーシップのための行動計画」は具体的な実践課題が43項目挙げられた。 

 両国が過去を直視し、相互理解と信頼に基づいた関係を発展させていくのが重要ということに、両首脳が意見を一致させたとの内容がその骨子だ。

 ここには小渕氏が植民地支配に対し「痛切な反省と心からのお詫びを述べた」との内容が盛り込まれ、また金氏が「両国が過去の不幸な歴史を乗り越えて和解と善隣友好協力に基づいた未来志向的な関係を発展させるためにお互いに努力することが時代の要請である旨表明した」との内容も含まれている。

 国立外交院の趙世暎(チョ・セヨン)院長は先月発表した論文で韓日共同宣言について「韓日の外交史上、初めて過去の歴史に対する日本の反省と謝罪を公式合意文書で明確にしたことに最も大きな意味がある」と評価した。また「別の意義としては韓日協力の方向を包括的に提示した点」とし、「時代は変わったが今でも韓日協力の内容は共同宣言で示された枠組みを大きく外れていない」と指摘した。

 宣言発表後、韓国では日本の大衆文化が開放され、日本では韓国ドラマ「冬のソナタ」が大ヒットするなど、「韓流ブーム」が起こり、両国の民間交流は広がりをみせた。2002年のサッカー・ワールドカップ(W杯)を共同開催したことも両国関係における一つの里程標になった。

 だが両国の政府は慰安婦問題や太平洋戦争のA級戦犯が合祀(ごうし)された靖国神社の問題など、歴史認識の問題を乗り越えることができずにいる。

 韓日関係が改善する兆しが出ても歴史問題によって冷え込み、両国首脳の信頼に基づいた持続可能な協力関係はなかなか形成されずにいる。 

 首相在任中に靖国神社に6回参拝した小泉純一郎氏や「歴史修正主義者」と指摘される安倍晋三首相など、日本の首相の歴史認識とともに、日本社会も全般的に保守化する傾向にあることに加え、日本では嫌韓感情が、韓国では反日感情がくすぶり続けるなど、協力関係が持続しないのには複合的な要因があると評価される。

 朴槿恵(パク・クネ)政権時代に過去の歴史問題を解決するための試みとして、慰安婦問題を巡り両国が合意したが、被害者の意見が十分に反映されていない政治的な妥結として結局、問題は解決されないまま不信だけがふくらんだ。

2015年12月28日、当時の韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官と日本の岸田文雄外相はソウルで会談し、旧日本軍の慰安婦問題を最終妥結させることで合意した(資料写真)=(聯合ニュース)

 そのような状況で韓日関係を支える「共通分母」は北朝鮮問題だ。今年に入り南北間の議論内容を共有するために韓国政府が情報機関、国家情報院の徐薫(ソ・フン)院長を日本に相次いで派遣する誠意を見せ、日本もそれに対する謝意を表わしたことなどがその事例だ。 

 韓国の専門家の間では韓日共同宣言から20周年を迎えるにあたり、対日外交における戦略的なアプローチが必要との声が出ている。朝鮮半島情勢が変化する過程で日本の役割が存在するだけに、日本が建設的な役割を果たすよう誘導する必要があるとの指摘だ。 

 国立外交院日本研究センターのチェ・ウンミ研究教授は先ごろ外交院のウェブサイトへの掲載文で「韓国と日本の議論は二国間レベルから抜け出し、韓日中、韓米日などが共に議論できる多国間協議の場を作り、実質的な協力を活性化するアプローチを考慮しなければならない」と指摘した。 

 また慰安婦問題などを含む歴史問題を巡っては、異なる立場をそのまま放置するよりも対話を通じて解決策を見いだす努力をしなければならないとの提言も出ている。 

 申ガク秀(シン・ガクス)元駐日韓国大使は「政府は慰安婦問題において、合意を破棄しないが、事実上形骸化するような基調に進むより、韓日間の協議を通じてその問題を協力的な方法で解くことができるならば解かなければならない」と強調した。 

 高麗大の朴鴻圭(パク・ホンギュ)教授は過去の歴史問題の解決と北朝鮮問題などでの協力を切り離す韓国政府の「ツートラック」政策について、本来の意味は同時に推進するという意味であり、歴史問題の争点化を避けるのではなく、問題の解決を韓日間で進めていくべきとの見解を示した上で、金大中氏が日本文化の開放という難しい決断をしたように、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も歴史問題を解決するための決断をする必要があると指摘した。

yugiri@yna.co.kr

キーワード
注目キーワード
スクラップの多い記事
more
more
ホーム ページのトップへ
情報をお寄せください
聯合ニュース日本語版では、イベントの開催告知、取材案内、韓国関連企業のプレスリリースなどの情報をお待ちしております。お寄せいただいた情報は、担当者が検討の上、ご紹介させていただきます。