韓国金融当局 粉飾会計でサムスンバイオロジクス株を売買停止に
【ソウル聯合ニュース】韓国金融委員会傘下の証券先物委員会がサムスンバイオロジクスの2015年の会計処理で意図的な粉飾会計があったと判断した。
金融委員会の金容範(キム・ヨンボム)副委員長兼証券先物委員長は14日午後、政府ソウル庁舎で記者会見を開き、「サムスンバイオロジクスが2015年の会計処理基準を故意に違反したと判断した」と明らかにした。
金氏は「サムスンバイオロジクスが支配力変更の正当性を確保するため、会計の原則にそぐわない形で会計処理基準を恣意(しい)的に解釈して適用し、故意に違反した」と指摘。同社の株式売買を当分の間、停止すると発表した。
証券先物委員会は、サムスンバイオロジクスに対し代表取締役の解任を勧告したほか、同社を検察へ告発する手続きを取った。
また、サムスンバイオロジクスの2014年の会計処理については、重大な過失と判断したと明らかにした。
金融監督院はサムスンバイオロジクスについて、2015年末に子会社であるサムスンバイオエピスを従属会社から関係会社に会計処理基準を変更するにあたり、変更の理由がなかったことから、意図的な粉飾会計があったと判断し、証券先物委員会に厳しい処分を要求した。サムスンバイオロジクスが理由がないにもかかわらず突然、子会社を従属会社から関係会社に変更し、4兆5000億ウォン(約4509億円)の評価利益を計上したのは会計処理基準違反との判断だ。
一方、サムスンバイオロジクスは2015年の会計処理変更はサムスンバイオエピスの合弁会社である米製薬大手バイオジェンのコールオプション(株式買取請求権)行使の可能性が高まったためであり、合法的な会計処理と主張した。
証券先物委員会は7月、サムスンバイオロジクスのコールオプションに関連する告知がされていなかったことについても意図的だったとして検察に告発。同社は反発し行政訴訟を起こした。
韓国取引所の有価証券市場本部はこの日、サムスンバイオロジクスの株式売買を停止したと公示した。
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