南北が非武装地帯で道路連結へ 休戦協定締結後初めて
【ソウル聯合ニュース】韓国と北朝鮮が地雷の撤去作業を進めている北部の非武装地帯(DMZ)にある「矢じり高地」(江原道・鉄原)で軍用道路を連結する。
南北が軍事的ににらみ合った状態にあるDMZ内の道路を連結するのは、1953年に朝鮮戦争の休戦協定が締結されてから初めて。
政府消息筋は20日「板門店宣言履行に向けた軍事分野合意書の締結以降、南北は先月からそれぞれ共同遺骨発掘地域内の地雷撤去とともに道路の開設作業を進めてきた」とし、「DMZの南北境界線から始まる最大幅12メートルの道路が22日に軍事境界線で連結される」と明らかにした。
これまで、京義線と東海線道路が連結される際には南北が道路連結地域を「南北管理区域」に指定してから連結作業を実施したが、今回はそのような手続きは行わない。南北が互いに銃口を向け合うDMZで、このような手続きなしに道路が連結されるという点で歴史的意味が大きい。
京義線と東海線道路の連結は民間人が作業したが、今回はDMZ内の作業であるため、陸軍の工兵隊が投入された。
南北は9月19日に署名された軍事分野合意書を通じ、共同での遺骨発掘の円滑な推進のために発掘地域内に12メートル幅の道路を開設し、軍事境界線で連結することで合意した。
消息筋は「朝鮮半島の真ん中である鉄原地域内のDMZを貫く道路は未舗装の戦術(軍用)道路」とし、「南北連結地点の道路幅は12メートルだが、場所によっては12メートル以下のところもある」と説明した。
国連軍司令部の同意に基づいてDMZ内の軍用道路が連結され、今後は地雷撤去や遺骨発掘に参加する南北の人員の接触が頻繁に起こるとみられる。
南北は今月末までに共同遺骨発掘地域内の地雷および爆発物の撤去作業を完了することにした。共同での遺骨発掘は来年4月から10月まで進行される。
朝鮮戦争中、矢じり高地では1951年11月から53年7月まで韓国軍と国連軍が中国人民志願軍と激しい戦闘を繰り広げた。韓国軍の戦死者は約200人、米国やフランスなど国連軍の戦死者は約100人に上ったとされる。北朝鮮兵と中国兵の遺骨も埋まっているとみられる。
同地では遺骨発掘作業に先立ち、10月1日から地雷の撤去作業が進められており、その際に韓国側地域だけですでに9柱の遺骨が見つかっている。そのため共同での遺骨発掘作業がはじまれば、多数の遺骨が収集されることが予想される。
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