文大統領「金委員長の年内ソウル訪問、可能性開かれている」
【空軍1号機聯合ニュース】外遊中の文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領は1日(現地時間)、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が平壌での南北首脳会談で約束した年内のソウル訪問について「可能性は開かれている」「金委員長の決断にかかっている」としながら、「もうしばらく見守ってみよう」と述べた。主要20カ国・地域(G20)首脳会議出席のため訪れたアルゼンチン・ブエノスアイレスから次の訪問国ニュージーランドに向かう空軍機内で、記者団に語った。
文大統領は前日のトランプ米大統領との会談に触れ、「金委員長の訪問が朝米(米朝)間の非核化対話に大変前向きな役割を果たすモメンタム(推進力)になるという点で、トランプ大統領と認識が一致した」と説明した。朝米間の首脳会談、高官協議開催前の金委員長によるソウル訪問は負担になりかねないという懸念があったが、トランプ氏との会談でこうした懸念は消えたという。
年内訪問となればひと月を切る。文大統領がその可能性を消さないと公に言及したことにより、金委員長が決断すればソウル訪問に向けた本格的な動きも出てきそうだ。トランプ氏も理解を示したことから、金委員長のソウル訪問、さらには朝米高官協議などの日程が近く発表されるとの見方もある。
文大統領は「金委員長のソウル訪問はそれ自体が大きな意味を持つ」と述べた。北朝鮮の指導者がソウルを訪問したことは一度もなく、実現すれば平和と非核化、南北関係の発展に対するメッセージを世界に向けて送ることになると強調。また、「(ソウル訪問が)内容的にも充実すればより良いが、それは訪問が実現すれば議題として話し合う部分であり、まずは訪問の実現が大変重要だ」とした。
文大統領との会談でトランプ氏は、金委員長が年内にソウルを訪問する場合、「金委員長に友好的な考えを持っており、金委員長と共に、残る合意の履行を終えることを望み、金委員長が望むところをかなえる」という趣旨のメッセージを伝えてほしいと話したという。
文大統領は金委員長が訪問した際の警護、安全問題に関し、北朝鮮が最も気にする部分だろうとしながら、「われわれが徹底して保証しなければならない。そのために万一、交通などで(韓国の)国民の皆さんに不便をかけるとすれば、皆さんに了解してもらわなければならないと思う」と述べた。
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