文大統領 米朝交渉の仲介役に注力=正恩氏のソウル訪問は3~4月有力
【ソウル聯合ニュース】トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の2回目の首脳会談の日程が2月下旬で固まり、朝米(米朝)の非核化交渉の仲介役を果たしてきた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の役割が注目される。
トランプ大統領は19日(米東部時間)、記者団に対し、金委員長と2月末に会談することで合意したとして、開催国も決めたが後日公表すると明らかにした。2回目の首脳会談開催は既成事実化しており、焦点は北朝鮮の非核化措置と米国の相応措置に移る。文大統領は2月末までの約1カ月間、朝米が生産的で進展した結果を出せるよう、水面下で双方の溝を埋めることに集中するとみられる。
韓国の青瓦台(大統領府)は今回の朝米首脳会談の結果が今後の南北関係を含む朝鮮半島平和プロセスを大きく左右するため、文大統領の仲介役に力を入れるとみられる。朝米は昨年6月の初の首脳会談後、一歩も譲らない「神経戦」を繰り広げてきたため、今回の会談の結果は楽観できない。
初の首脳会談は象徴的な側面が強かったのに比べ、2回目の会談は非核化の具体策などが議論されるため、文大統領が双方の隔たりを埋める作業をきめ細かく行わなければならない。青瓦台内では会談成功に向けた仲介役にあらゆる外交力を動員し、緻密に準備を進める考えだ。
一方、今年上半期の「最大のイベント」の一つとなる金委員長のソウル訪問問題は現段階では3~4月に行われるとみられる。日本による植民地時代に起きた「三・一独立運動」から100周年となる3月1日に合わせて訪問するとの見方も出ていたが、朝米首脳会談の日程を考えると時間的な余裕がない。青瓦台(大統領府)は「今は朝米首脳会談の成功が優先」として、金委員長のソウル訪問に関する議論は行われていないと慎重な姿勢を示している。金委員長のソウル訪問の時期や議題は朝米首脳会談の結果の影響を受けるためとみられる。
朝米の交渉が進展し、朝鮮半島平和プロセスが再び加速化すれば、政権中期に入った文大統領の国政掌握力強化にもつながるため、青瓦台では期待を膨らませている。
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