対北制裁違反疑いで釜山港に留め置きの外国船舶 韓国政府が廃棄承認
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2019.06.20 18:53
【ソウル聯合ニュース】国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁に違反した疑いで韓国南部の釜山港に留め置かれていた外国船舶が廃棄されることが20日、分かった。
韓国外交部によると、北朝鮮船舶に石油製品を違法に移し替えた疑いで2月から釜山港に留め置かれ、調査を受けていたパナマ船籍の石油製品運搬船(1014トン)に関し、船主がくず鉄として廃棄することを要請したため、関係官庁での協議を経て14日から廃棄作業が行われている。
この船は昨年7月に北朝鮮の港で安保理の制裁対象の船舶に石油製品を積み替えるなど、昨年7~12月に3回にわたり北朝鮮船舶に石油製品を移し替えた疑いが持たれている。
外交部の当局者は「調査は完了していないが、船舶を廃棄しても調査には支障がないと判断し、これを承認した。安保理の対北制裁違反の疑いで調査を受けている最中に廃棄を希望した初の事例だ」と説明した。米国をはじめとする安保理の北朝鮮制裁委員会側との協議を経て廃棄を決定したという。船主は係留費などのコスト負担を懸念して廃棄を希望したとされる。
外交部によると、現在、安保理の制裁違反の疑いで韓国国内に留め置かれている船舶は6隻で、廃棄されるこの船を含む2隻については調査中。残り4隻は調査が終了し、処理方向について制裁委と協議中だ。
tnak51@yna.co.kr