中国からの入国禁止対象 湖北省から全土に広げるか=韓国
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2020.02.03 09:21
【ソウル聯合ニュース】新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国・湖北省を2週間以内に訪問した外国人の入国を禁止した韓国政府が対象地域を中国全土に広げる全面的な入国禁止を実施するかに関心が集まっている。中国全土で感染者が多発している中、湖北省を訪れた外国人のみの入国を制限することは大きな意味がないとの指摘が出ている。
韓国の医療界からは入国禁止の範囲を中国全土にするよう求める主張が複数にわたって出ていた。湖北省武漢市は封鎖されているが、大多数の住民が武漢市を離れ、別の大都市に移動しているためだ。同市を離れた住民の数は500万人に達するとされる。
大韓感染学会などは2日に発表した政府への勧告案で、「湖北省以外の中国地域で新型コロナが発生する事例が40%を占め、湖北省の制限だけでは不十分な状況」と主張。過去2週間以内に中国に滞在した人を含め、中国から入った全ての入国者に2週間の自宅隔離を勧告するよう求めた。
他国に比べ、韓国政府の措置は消極的との指摘もある。米国政府は2日から過去2週間以内に中国を訪問した外国人の入国を禁止した。湖北省から帰国する米国人は2週間隔離する。シンガポールは過去2週間、中国本土を訪問した外国人の入国や空港での乗り継ぎを禁じている。オーストラリアも同国の市民や居住者、家族らを除く外国人の中国からの入国を禁止した。
韓国政府は2日に今回の措置を発表し、「短期的な対策」と説明した。中国での感染状況が刻々と変わっているため、状況に合わせて危険地域を拡大し、追加の入国禁止措置を断行する可能性があることを示唆したものとみられる。
kimchiboxs@yna.co.kr
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