韓国航空業界が活路模索 大手は来月から国際線運航を一部再開
【ソウル聯合ニュース】新型コロナウイルスの感染拡大の影響で運休や減便が続き1~3月期の業績が大幅に悪化した韓国の航空各社が、立て直しに向け動き出す。フルサービスキャリア(FSC)は貨物輸送に力を入れる一方、国際旅客便の運航を一部再開する構えだ。
大韓航空は来月、米ワシントンとシアトル、カナダのバンクーバー、トロントの各路線の運航を50日ぶりに再開する。これで110の国際線のうち32路線(週146往復)を運航することになる。アシアナ航空も来月から国際線13路線の運航を再開する予定。全73路線のうち実際に運航する路線は27路線(週110往復)に増える。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による混乱が続く中、国際線の旅客需要が速やかに回復しないとしても、出張などのビジネス需要と貨物需要を期待し、先手を打つ。
一方、これまで供給過剰の状態にあり、値引き競争が激しかった格安航空会社(LCC)は、新型コロナウイルス禍収束後の戦略に頭を悩ます。現在の対応としては、各国の入国制限措置の緩和などを期待し、一部の路線で予約を受け付けている。
最大手のチェジュ航空は、新たにアシアナ航空出身の専門家をトップに迎え入れた。イースター航空の買収や財務構造の改善などで陣頭指揮を執るとみられる。ただ、航空業界全体の打撃は深刻で、買収による相乗効果がどれほど得られるかは未知数だ。
昨年下半期に国際線でシェア2位に浮上したティーウェイ航空は、他社との差別化を図るために中長距離路線に注力する計画で、その機材を導入する準備を進めている。
だが、旅客需要は容易には戻りそうにない。証券アナリストは「感染状況が安定し、国際線運航が元に戻ってようやく、航空輸送各社の売上高が上向き始め、株価も上昇する」とし、感染状況が鍵を握るとの見解を示した。
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