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施行10年の対北独自制裁 有名無実化も解除は困難=韓国

政治 2020.05.23 10:00

【ソウル聯合ニュース】2010年3月に起きた北朝鮮による韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件を受けて韓国政府が同年5月24日から実施している北朝鮮への独自制裁(5・24措置)が、24日で施行から丸10年を迎える。南北の交易を停止して北朝鮮に経済的な圧力をかけるための措置だったが、歴代政権による緩和と例外措置を経て、現在はその実効性をかなり失っている。

 だが、仮に5・24措置を廃止しても国際社会の厳しい制裁が壁となり、北朝鮮との交流・協力の範囲を広げるには限界があるのが実情だ。また、措置の解除は常に政界で議論を呼び、容易に手を出せない問題になっている。

18年2月に平昌冬季五輪に合わせて貨客船「万景峰号」で韓国を訪れた北朝鮮芸術団=(聯合ニュース)

◇施行翌年から緩和 今では有名無実化

 5・24措置は「天安」の撃沈直後の10年5月に李明博(イ・ミョンバク)政権が取った北朝鮮への独自制裁だ。南北経済協力事業の開城工業団地を除く南北交易の中断をはじめ▼北朝鮮船舶の韓国海域の運航不許可▼開城工業団地と金剛山を除く訪朝の不許可▼北朝鮮に対する新規投資の不許可▼人道的支援を除く対北朝鮮支援事業の保留――などを骨子としている。

 だが、5・24措置の緩和は李明博政権時代から早くも始まった。措置が施行された翌年の11年9月には、7大宗教団体の指導者の訪朝を機に▼投資資産の点検のための訪朝許可▼前払いで支給した残余物資と契約済みの賃加工品の搬入許可▼小麦粉・医薬品など支援品目の拡大▼非政治・宗教・文化関係者の訪朝許可――などを盛り込んだ緩和措置が発表された。

 続く朴槿恵(パク・クネ)政権でも緩和は進んだ。13年には南北とロシアの物流協力事業「羅津・ハサンプロジェクト」が進められ、15年には日本による植民地支配からの解放70年を機に文化・歴史・スポーツ分野などでの南北民間交流を積極的に後押しするといった政府の立場が発表された。

 現在の文在寅(ムン・ジェイン)政権下の18年2月には平昌冬季五輪に合わせて北朝鮮芸術団が貨客船「万景峰号」で韓国を訪れるなど、5・24措置の例外とされた事例が続いた。

◇廃止は難題 解除しても交流拡大は期待薄

 こうした経緯を経て、5・24措置は今では有名無実化しているものの、北朝鮮が「天安」撃沈事件について謝罪などの対応を取っていないことから、同措置の廃止問題は政界でたびたび議論を呼んだ。

 康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は18年10月に国政監査で5・24措置の解除を検討中だと発言したが、政界で波紋を広げると「解除は南北関係の状況や対北制裁局面などを全般的に考慮して検討していく問題」だと一歩後退した。

 仮に政界の論争を収めて5・24措置を解除しても、国際社会による厳しい制裁があるため南北交流・協力の面で実益を得ることは期待し難い。

 韓国・北韓大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は22日、聯合ニュースの取材に「国連と米国が実施している強力な対北制裁が5・24措置の内容のほとんどを含んでいる。5・24措置によって南北関係が行き詰まったとは見なせない」と話した。

 こうしたことから、韓国政府は政治的な負担が伴う5・24措置の廃止そのものを検討するよりも、歴代政権のように柔軟に対応しながら北朝鮮との交流・協力の範囲を広げていくという現実的なアプローチを取っている。

 統一部は20日、「5・24措置は南北間の交流・協力を進める上でもはや障害にならない」とし、「政府は今後、南北関係の幅を広げ、朝鮮半島の実質的な平和を構築するための努力を続けていく」と表明した。

tnak51@yna.co.kr

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