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北朝鮮が体制非難のビラ散布を問題視 頭痛める韓国政府

記事一覧 2020.06.04 11:45

【ソウル聯合ニュース】韓国国内の北朝鮮脱出住民(脱北者)支援団体による北朝鮮に向けた体制非難のビラ散布が、停滞が続く南北関係に再び重大な影響を及ぼそうとしている。韓国政府は南北関係改善へ突破口を開こうと対話を呼び掛けているが北朝鮮は応じず、むしろ脱北者支援団体のビラ散布を取り上げて韓国に圧力をかける格好だ。2018年9月の南北首脳会談の際に締結した南北軍事合意の破棄までほのめかした。

脱北者でつくる韓国の団体「自由北韓運動連合」は5月31日、北朝鮮の金正恩国務委員長(朝鮮労働党委員長)を非難するビラを大型風船にくくり付けて北朝鮮に向けて飛ばした(同団体提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

 脱北者団体などが韓国から北朝鮮に飛ばすビラには北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)をあからさまに非難する内容が含まれ、北朝鮮はこれまでも「最高尊厳」を傷つけるものとして強く反発してきた。

 ところが今回、金正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が4日に談話を発表し、韓国当局に措置を取るよう迫った。何らかの措置が取られない場合、北朝鮮・開城にある南北共同連絡事務所の閉鎖や南北軍事合意の破棄、南北経済協力事業である開城工業団地の完全撤去などもあり得ると言及した。近ごろ存在感を増している与正氏が厳しい警告に乗り出したことで、停滞する南北関係へのさらなる悪材料を懸念する声が上がる。

 特に共同連絡事務所と軍事合意は文在寅(ムン・ジェイン)政権が誇る南北関係の最大の成果だけに、政府の今後の対応が注目される。

 18年4月に南北首脳が合意した「板門店宣言」には、「軍事境界線一帯で拡声器放送とビラ散布をはじめとする全ての敵対行為を中止し、その手段を撤廃する」と盛り込まれ、韓国政府は関係団体にビラ散布の自粛を呼び掛けてきた。

 だが政府にとっては扱いが難しい問題だ。南北関係を優先するなら散布を阻止すべきだが、表現の自由であるため無理には禁止できない。その点を認識していることは与正氏の談話からもうかがえる。それでも同氏は「最悪の局面」もあると警告し、法を制定して禁じるよう要求した。

 これは韓国にとって不可能に近いとされる。法の違憲性が問われるのは必至で、保守・進歩(革新)間の溝の深さも踏まえると制定は難しい。18年に発議された、ビラ散布前に統一部長官の承認を義務付ける南北交流協力法改正案も通過しなかった。

 ただ、予告なしに散布する場合、韓国の住民保護を理由に警察が制止するケースはあった。14年にビラをくくり付けた大型風船に向かって北朝鮮側から機関銃が発射され、韓国軍が応射し、軍事的な緊張と境界地域の住民の不安が一気に高まるという事例があったからだ。

 韓国の今後の対応としては、警察をより積極的に動員して散布を制止することが考えらえる。韓国・北韓大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は「警察官職務執行法など社会安全関連法などに基づき(ビラ散布を)自粛させることは可能だろう」と述べた。とはいえ、脱北者団体側が事前に計画を知らせず、散布場面も公開しない場合には制止のしようがない。

mgk1202@yna.co.kr

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