韓国政府「南北合意を順守」 北朝鮮の連絡事務所閉鎖表明に
記事一覧
2020.06.07 12:11
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は7日、北朝鮮が韓国の北朝鮮脱出住民(脱北者)団体による北朝鮮への非難ビラ散布に対する韓国政府の対応を批判し、南北関係の断絶も辞さないと警告したことについて、「政府の基本立場は『板門店宣言』など南北首脳が合意した事項を順守、履行していくこと」との認識を示した。
北朝鮮の対韓業務を担当する統一戦線部は5日発表した報道官談話で、脱北者団体によるビラ散布を非難し、開城にある南北共同連絡事務所を閉鎖すると表明したが、統一部はこの日、談話の具体的な内容には言及しなかった。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は4日に談話を発表し、ビラに不快感を示した上で、韓国当局が何らかの措置を取らない場合、南北経済協力事業である開城工業団地の完全撤去や南北共同連絡事務所の閉鎖のほか、2018年9月の南北首脳会談の際に締結した軍事合意を破棄する可能性もあると警告した。
これを受け統一部は同日の定例会見で、「(南北)境界地域の国民の生命と財産に危険を招く行為は中止されるべきだ」とし、強制的にやめさせるための法案を検討中だと明らかにした。だが、翌5日に北朝鮮は統一戦線部の報道官談話で南北共同連絡事務所の閉鎖に言及。国営メディアも動員して連日、韓国への圧力を強めている。
ikasumi@yna.co.kr