遊興施設の入店者をQRコードで管理 きょうから名簿作成義務化=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国で10日から、新型コロナウイルスの感染リスクが高いクラブやカラオケボックスなどの遊興施設に対し、QRコードを利用した入店者名簿の作成が義務付けられる。入店者は氏名や連絡先などの情報が含まれたQRコードをスマートフォン(スマホ)で提示し、店の端末に読み取らせなければならない。
感染者が発生した際に、接触者の情報を正確かつ早急に把握するための措置で、感染リスクが高い8業種を対象に実施される。ダンスエクササイズのズンバなど、激しい運動を集団で行う室内スポーツ施設や、客席の一部または全部が立ち見の公演会場についても入店者名簿の作成が義務付けられる。
韓国政府は同システムの本格的な施行に先立ち、1日から7日までソウル、仁川、大田の3地域・16施設でテスト運営を行った。
リスクが高い8業種に該当する施設は、全国で約8万カ所あることが各地方自治体の調査で把握された。
該当施設を利用する際には、スマホを使ってワンタイムQRコードを取得し、施設側に提示しなければならない。施設側はアプリを利用して名簿を作成する。
施設が名簿を作成しなかった場合や、虚偽の名簿を作成した場合は、300万ウォン(約27万円)以下の罰金が科せられる可能性があり、事実上の営業停止を意味する集合禁止命令などの行政処分を受けることもある。
利用者の個人情報と訪問記録はQRコード発行会社と公共機関である社会保障情報院で分散管理され、疫学調査が必要な時にだけ防疫当局が分散された情報を合わせて利用者を特定する。収集された情報は4週間後に破棄される。
ただ、政府は今月30日までは周知期間とし、現場での取り締まりはするものの、処罰はしない方針だ。施設管理者を対象にした教育や案内なども併せて進める。
政府はまた、一部の高齢者などQRコードの利用が難しい人や、QRコードの使用を拒否する利用者については、身元確認を行った上で、手書きでの名簿作成も認める方針だ。
yugiri@yna.co.kr