韓国の電子産業 19年は生産・内需・輸出が減少
【ソウル聯合ニュース】成長を続けていた韓国の電子産業が2018年にピークを迎え、昨年は減少したことが分かった。
韓国電子情報通信産業振興会が13日までに公開した電子産業の需給に関する報告書によると、昨年の韓国電子産業は、生産、内需、輸出が前年より減少し、輸入が増加した。
直近10年の電子産業の生産は年平均2.5%増加し、18年には過去最大となる367兆9000億ウォン(約33兆2000億円)を記録した。
しかし、昨年は有線、無線通信機器などの生産が減少し、前年比12.5%減の321兆9000億ウォンだった。
製品別ではスマートフォン(スマホ)など通信・放送機器の生産が年平均5.4%減少し、昨年は39兆7000億ウォン程度だった。これは世界のスマホ市場が飽和状態になり、需要が減ったためとみられる。
家電製品の生産は増加したものの、年平均増加幅が0.7%にとどまり、昨年は10兆ウォンだった。
電子部品の場合、ディスプレーの生産は年平均0.2%減少したが、半導体の生産が10.2%増加し、電子部品の生産全体では年平均4.8%増えた。昨年の半導体の生産は108兆7000億ウォン、ディスプレーは57兆8000億ウォンだった。
電子製品の生産で半導体が占める割合は09年の33.7%から昨年は55.4%に上昇し、ディスプレーの割合は48.4%から29.5%に落ち込んだ。
内需は直近10年で年平均3.2%増加し、18年には過去最大の243兆3000億ウォンを記録した。だが、昨年は全ての製品の内需が前年比0.5%減少し、242兆ウォンだった。
国内市場における外国製品のシェアは09年の44.8%から昨年は52.2%に増加し、国産を超えた。
輸出は年平均3.9%増加し、18年に過去最大の2203億4000万ドル(約23兆5500億円)を記録したが、昨年は前年比3.9%減の1768億8000万ドルだった。
半導体を含む電子部品の輸出は年平均7.0%増加したが、スマホなど通信・放送機器の輸出は7.5%減、家電製品は0.9%減となった。
生産に対する輸出の割合は09年の61.3%から昨年は64.1%となり、やや増加した。
輸入は直近10年で年平均5.7%増えた。昨年は前年比1.2%増の1083億6000万ドルを記録した。
業界関係者は「米中貿易摩擦、韓日のあつれきなどIT分野での世界的な需要減や生産施設の海外移転などの影響が複合的に作用し、昨年は減少したものとみられる」とし、「韓国電子産業が半導体に偏った現況を緩和し、新たな成長エンジンを確保する努力が重要だ」と話した。
yugiri@yna.co.kr