金正恩氏が一部権限を与正氏に委任 「自信の表れ」=韓国情報機関
【ソウル聯合ニュース】韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は20日、北朝鮮の政治状況に関連し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長ら側近に一部の権限を委任し、統治を行っていると明らかにした。国情院は金委員長が権限を委任した理由について、ストレスを軽減し、政策失敗時に責任を逃れるためとの見方を示した上で、「根本的には9年間統治して得た自信の表れ」と分析した。
国会情報委員会の与野党幹事によると、国情院は同日に国会で開かれた非公開の会合で北朝鮮の政治状況について報告した。
国情院は「金委員長は依然として絶対権力を行使しているが、少しずつ権限を委任した」とし、与正氏が事実上のナンバー2だが、後継者に決まったわけではなく、後継者として統治しているのでもないと説明した。
また与正氏は対韓・対米政策を含め最も多くの権限を委任されたが、経済分野では朴奉珠(パク・ボンジュ)党副委員長(国務委員会副委員長)、金徳訓(キム・ドクフン)首相が一部権限を委任されており、委任統治は与正氏が1人で行っているのではないと説明した。
さらに軍事分野では、党中央軍事委員会の李炳哲(リ・ビョンチョル)副委員長らに権限の一部が委任されたと伝えた。
金委員長の健康不安説について、与野党幹事は「全くないようだ」とし、様々な情報から健康に不安はないと見て問題ないとの見方を示した。
国情院はまた、北朝鮮・寧辺にある5メガワットの原子炉について、稼働停止状態が続いており、再処理施設が稼動している兆候も見られないと説明した。豪雨で寧辺核施設が浸水した可能性については、報告がないと伝えた。
一方、「(核実験場のある)豊渓里、(衛星発射場のある)東倉里で特異動向はないが、新浦造船所は違うようだ」とし、同造船所で潜水艦と水中発射装置が持続的に識別されていると説明した。
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