8月に韓国入りした脱北者39人 4月以降の月数人から大幅増
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2020.09.28 11:30
【ソウル聯合ニュース】ここ数カ月、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた各国の移動制限の影響で韓国への入国数が減っていた脱北者が、8月は39人に増えたことが分かった。韓国国会外交統一委員会所属の与党議員が28日、統一部から提出を受けた資料を基に伝えた。
韓国入りした脱北者の数は1~3月は計135人だったが、4~6月は計12人で2003年の統計開始以来、最低となった。4月が7人、5月が2人、6月が3人で、7月も6人にとどまった。
北朝鮮の国境を越えた脱北者はタイやベトナムなどの東南アジア、あるいは中国を経て韓国に渡るケースが多い。だが、新型コロナウイルス感染拡大はこうした脱北ルートの封鎖につながった。
専門家は北朝鮮が年初から新型コロナウイルス対策として境界地域の警戒を強化している点を踏まえ、8月に韓国入りした脱北者は北朝鮮を最近逃れた人たちではないとの見解を示した。韓国の感染状況が8月中旬まで比較的小康を保っていたことから、東南アジアや中国などにいた脱北者が韓国に向かったとの見方もある。
政府系シンクタンク、統一研究院のキム・スアム上級研究員は「ずっと前に北を逃れて第三国に長期滞在していた人たちが、新型コロナウイルスの長期化で暮らしが厳しくなり韓国に移動した可能性がある」と述べた。
1~8月に韓国に入国した脱北者は累計192人で、前年同期の724人に比べると約4分の1にとどまっている。
mgk1202@yna.co.kr