北朝鮮男性は泳いで越境 軍の監視カメラ捉えるも韓国入り防げず
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2021.02.17 11:20
【ソウル聯合ニュース】韓国軍の合同参謀本部は17日、軍当局が16日に身柄を確保した北朝鮮男性について、ウエットスーツと足ひれを着用して海から韓国側に越境したと発表した。
合同参謀本部によると、男性は海を泳いでGOP(最前線の監視所)の韓国側にある統一展望台付近の海岸に上陸し、海岸の鉄柵の下の排水路を通ったとされる。
これに先立ち、複数の政府消息筋も聯合ニュースに対し「(韓国北東部・江原道の)高城地域の海岸でウエットスーツと足ひれが見つかったと承知している」と述べ、北朝鮮男性が着用していた可能性を調査中だと明らかにしていた。
ウエットスーツを着用しても真冬の海を泳いで韓国に渡るのは通常の体力では難しく、軍と情報当局はこの男性の身元確認を急いでいる。
男性は16日午前4時20分ごろ、江原道の民間人出入統制線で南に移動しているところを防犯カメラに捉えられ、軍が午前7時20分ごろ男性の身柄を確保した。男性は20代前半とみられ、調査に対し亡命の意思を示したという。
合同参謀本部はこの男性が海岸から上陸後、韓国軍の監視カメラに複数回捉えられていたにもかかわらず適切な措置が取られず、排水路の侵入防止施設に不備があったことを確認したと説明した。
同部は「今回の状況を重く受け止め、地上作戦司令部と合同で現地調査を行っている」とし、「調査結果に応じて対策を講じ、厳しい措置を取る」と明らかにした。
今回の事件が発生した部隊では昨年11月、北朝鮮軍の男性が軍事境界線を越えて韓国入りした事件と、2012年10月に北朝鮮兵士が韓国軍監視所の窓をノックし、亡命意思を示した事件が起きている。
ynhrm@yna.co.kr
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