サムスン電子が株主総会 「技術リーダーシップ強化し半導体優位固める」
【ソウル、水原聯合ニュース】韓国のサムスン電子は17日に定時株主総会を開き、経営状況や半導体、家電、スマートフォン(スマホ)の事業計画を説明した。
半導体・ディスプレー事業を統括するデバイスソリューション(DS)部門長の金奇南(キム・ギナム)副会長は、次世代通信規格の5G、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)などが産業と経済の全般に広がりつつあるとし、これがさまざまな半導体需要の拡大につながると見込んだ。
その上で、今年は半導体メモリー分野で第4世代の回路線幅10ナノ(ナノは10億分の1)メートル級DRAMや第7世代VNANDの開発に取り組み、競合他社との技術格差拡大に注力する計画だと明らかにした。
また、データセンターやHPC(高性能コンピューティング)など高成長市場の先取りに向けた製品差別化で主導権を確保していくと強調した。
金氏は「今年は先端工程技術のリーダーシップを強化し、差別化された製品を開発して半導体市場での優位を揺るぎないものにしていく」と表明した。
消費者家電(CE)部門長のキム・ヒョンソク社長は、昨年にテレビと冷蔵庫で世界市場シェア1位となったことを挙げながら、今年はプレミアム製品の革新を図っていくと説明した。
量子ドット技術を用いたQLEDテレビの性能を画期的に高めた「ネオQLED」テレビで最高の視聴体験を提供するとしたほか、生活家電事業ではオーダーメイド型家電「ビスポーク」の拡販に力を入れる姿勢を示した。
スマホ事業を担うIT・モバイル(IM)部門長の高東真(コ・ドンジン)社長は、昨年のスマホ市場は新型コロナウイルス流行の影響で冷え込んだが、今年は景気回復と5Gニーズの高まりで市場の需要が伸びると見込んだ。
その上で、折り畳みスマホ「ギャラクシーZフォールド」はスーパープレミアム製品としてのポジションを固め、縦方向に折り畳める「ギャラクシーZフリップ」はミレニアル世代や女性ユーザーのニーズを取り込みながら、折り畳み機種の大衆化に努めると伝えた。中低価格帯の機種にまで5G製品ポートフォリオを広げる考えも示した。
tnak51@yna.co.kr