正恩氏に拉致被害者家族への賠償命じる判決 韓国地裁
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2021.03.25 15:38
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁は25日、朝鮮戦争時に北朝鮮に拉致された被害者の息子が北朝鮮と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)を相手取り損害賠償を求めた訴訟で、北朝鮮と正恩氏に対し、原告に5000万ウォン(約480万円)の賠償金を支払うよう命じる判決を言い渡した。
朝鮮戦争当時、警察官だった原告の父親は開戦から間もない1950年9月ごろ韓国南部の慶尚南道で北朝鮮軍によって拉致され、現在も生死が分かっていない。息子が昨年12月に賠償を求めて提訴していた。北朝鮮側は訴訟に応じていない。
ただ、今回の判決が確定したとしても、北朝鮮と金正恩氏から賠償金を直接受け取る方法はない。
朝鮮戦争時に北朝鮮軍に捕虜として捕らえられ労働を強いられたとして、元韓国軍兵士2人が北朝鮮と金正恩氏を相手取り損害賠償を求めた訴訟では、同地裁が昨年7月に原告1人当たり2100万ウォンの支払いを北朝鮮側に命じる判決を出した。この訴訟に続き、裁判所が再び北朝鮮の賠償責任を認めたことになる。
tnak51@yna.co.kr