板門店宣言から3年 北に対話と協力促す=韓国統一相
【坡州、ソウル(共同取材団)聯合ニュース】韓国統一部の李仁栄(イ・イニョン)長官は27日、南北軍事境界線のある板門店で南北首脳が初めて会談し、完全な非核化の実現を共同目標とする板門店宣言を採択してから丸3年を迎え、民間団体が京義線の南北出入事務所(京畿道坡州市)で開催した記念行事に出席した。李氏は、北朝鮮との対話の意志を改めて表明し、北朝鮮が板門店宣言の精神に基づき速やかに対話と協力の道を進むことに期待を示した。
李氏は祝辞で「われわれは北側といつでも、形式にとらわれずにどんな議題についても対話する用意がある」と述べた。
板門店宣言について「過去の歴史的瞬間ではなく朝鮮半島に息づく現在だ」とし、「さらに大きな平和と繁栄の未来に向かって進む里程標」だと強調。初めて「完全な非核化」の目標を確認し、シンガポールでの米朝首脳会談開催につながったけん引車の役割を果たしたとし、同宣言後に朝鮮半島の戦争リスクが実質的に緩和されたと評価した。
その上で、「3年がすぎた今、南北首脳と全民族の願い通りに南北関係や朝鮮半島の平和を進展させることができずにいる。ここからさらに一歩踏み出さなければならない」と述べた。
朝鮮半島平和プロセスを後戻りできないほどの水準に高めるためには平和の制度化が必要であり、板門店宣言の国会批准同意などを推進するとの考えを示した。これに関連し統一部の準備がほぼ完了した状態だとし、適切な時期に国会の同意手続きを踏むことになると説明した。
また、南北間の対話と協力の必要性を改めて強調し、新型コロナウイルスの防疫など保健医療分野の協力からコメや肥料などを支援する協力へと拡大する「包括的人道協力」を推進する計画も明らかにした。国際的なスポーツイベントなどさまざまな機会を活用して南北交流再開のための方策も持続的に模索すると述べた。
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