対北朝鮮ビラ散布の脱北者団体を家宅捜索 韓国警察
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2021.05.06 14:27
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル警察庁は6日、南北を隔てる非武装地帯(DMZ)の近くで北朝鮮に向けて体制批判のビラを散布した韓国の脱北者団体「自由北韓運動連合」の朴相学(パク・サンハク)代表の事務所などを家宅捜索した。
自由北韓運動連合は先月25~29日の間に、DMZに近い韓国北部の京畿道と江原道から2回に分けて計50万枚のビラと小冊子500冊、1ドル札5000枚を北朝鮮に向けて散布したと発表していた。
北朝鮮に向けた体制批判のビラ散布を禁じる改正南北関係発展法が3月末に施行されてから、ビラを飛ばしたことを発表した団体は初めて。改正法は、南北軍事境界線一帯での北朝鮮に向けた拡声器放送やビラ散布行為に対し3年以下の懲役または3000万ウォン(約290万円)以下の罰金を科すことを盛り込んでいる。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は今月2日、ビラ散布を非難する談話を出した。同じ日に韓国警察トップの金昌龍(キム・チャンリョン)警察庁長は初動措置の遅れを指摘し、迅速な捜査を指示した。
自由北韓運動連合は、統一部が集計を開始した2010年から昨年までにビラを約60回散布した。韓国政府はこれを南北交流協力法違反と見なして制止を続けてきたほか、警察は昨年、脱北者団体を捜査し、ビラ散布に関与した人物を起訴相当の意見を付けて送検した。
ynhrm@yna.co.kr