トラベルバブル推進に航空業界が期待 国際線の運航再開を準備=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が、新型コロナウイルスを抑制している国・地域同士が隔離なしで自由往来できるようにする「トラベルバブル」の来月からの導入を推進しており、コロナで苦境にある航空業界は期待を強めている。
政府が9日、シンガポールやグアム、サイパンなど防疫状況を信頼できる国・地域を対象にトラベルバブルの合意締結を推進すると発表すると、国内の航空各社は国際線の運航再開に弾みがつくとみて、運航再開や路線拡大に向けた需要の把握に着手した。
政府は、まずはワクチンの接種を終えた人の団体旅行を認める方針で、すぐには国際線の予約率に大きな変化はないものの、旅行会社が集客を終えれば予約率は上昇するとみられる。
中でも、旅客運送の落ち込みを貨物運送で補っていた大手のフルサービスキャリア(FSC)と違い、新型コロナの直撃を受けた格安航空会社(LCC)にとって、トラベルバブルの導入は大きな助けになりそうだ。
あるLCCの関係者は「トラベルバブルが締結された国を中心に、路線の運航が再開される可能性が高い。多くの国と締結してこそ国際線も増えるだろう」と期待を語った。
LCC各社は今夏、グアムとサイパン路線から運航を再開する方針だ。
チェジュ航空は今月8日、仁川(ソウル)―サイパン線の運航を再開した。ティーウェイ航空とエアソウルは来月の仁川―グアム線の運航許可を政府に申請済みで、ベトナム線や日本線の運航も申請したとされる。
航空最大手の大韓航空は11月に運航する仁川―グアム線の航空券を販売中だが、トラベルバブルが締結されれば運航再開を前倒しする可能性がある。
トラベルバブル締結の可能性が高いシンガポールへの便も、乗客増加が期待される。現在は大韓航空と大手のアシアナ航空が仁川―シンガポール線を運航しているが、搭乗率は20%未満とされる。
また、米国務省が韓国への渡航の警戒レベルを最も低いレベル1に引き下げたことで、大韓航空とアシアナ航空の米州線も乗客が増えると見込まれる。
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