首都圏の感染防止策強化 ホテル・旅行業界ため息=韓国
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2021.07.09 15:56
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が9日、新型コロナウイルスの感染が急拡大している首都圏(ソウル市、京畿道、仁川市)の感染防止策「社会的距離の確保」のレベルを12日から最も高い第4段階に引き上げると発表し、旅行業界からはため息が漏れた。コロナを抑制している国・地域同士が隔離なしで自由往来できるようにする「トラベルバブル」の導入推進、ワクチン接種の進展で持ち直しの兆しを見せていた旅行業が再び冷え込むのは避けられないためだ。
第4段階では同居の家族などを除き午後6時以降の3人以上の私的な集まりが禁じられ、家族連れの旅行に大きな制限が生じる。また、宿泊施設は全客室の3分の2のみ営業が認められるため、各ホテルは一部の予約を取り消すことになる。
感染者が急増するなか、ホテルには予約のキャンセルが相次いでいる。
ロッテホテルの関係者は「シグニエルソウルの7月の客室予約のうち、8日の時点で1.2%がキャンセルされた」と伝えた。ソウル市内の別の大型ホテル関係者は「来週からは3分の2のみ営業が可能になるため、客に予約キャンセルを要請しなければ」と話す。宿泊予約だけでなく、結婚式や宴会予約のキャンセルも続出する見通しだ。
旅行業界も苦境にあえぐ。ワクチン接種の進展に伴い旅行商品の販売が伸びると期待していたが、急速な感染拡大で問い合わせは急減した。
ある旅行会社の関係者は「状況は非常に良くない。旅行には心理的な要因が大きく作用するが、コロナの拡大で予約の問い合わせはほとんどない」と肩を落とす。韓国旅行業協会の幹部は「国内旅行会社の7~8割が事実上の営業停止状態にある」と厳しい現状を伝えた。
tnak51@yna.co.kr
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