慰安婦被害者の初証言から30年 あすオンラインで記念式典=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国の記念日「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」の14日、政府は午前11時からオンラインで式典を開催する。女性家族部が13日、伝えた。
30年前の1991年8月14日、韓国で初めて故金学順(キム・ハクスン)さんが旧日本軍慰安婦としての被害を公の場で証言した。韓国政府は慰安婦問題を国内外に広く伝えると同時に被害者を記憶しようと、2018年から8月14日を記念日にした。
今年の式典は「ともに守り伝えてきた30年、世の中を変えるあなたとともに」がテーマ。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンライン開催とする。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領はビデオメッセージを寄せる予定だ。より良い世界のために努力してきた被害者の献身に敬意を表し、政府として被害者の立場に立った問題解決に取り組む考えを強調するとみられる。
鄭英愛(チョン・ヨンエ)女性家族部長官は事前に配布した式典あいさつで「この30年間、日本軍慰安婦問題の解決と、戦時中の性暴力といった女性の人権侵害が二度と起こらないようにするための努力を続けてきたが、最近国内外で慰安婦被害の歴史を否定したりゆがめたりする事例が相次ぎ発生している」とした上で、「こうした歴史が繰り返されないよう、歴史的な事実を究明して世界中に伝えるための研究と活動を惜しみなく支援する」と述べた。
式典は事前に準備した映像をインターネット上で配信する方式とする。金さんの証言後30年にわたる連帯と実践、未来への希望を表現する映像を製作し、記念公演も用意した。この模様は女性家族部と政府政策放送機関・KTV国民放送のユーチューブ公式チャンネルを通じて中継される。
記念日を前後して、さまざまな記念行事も行われる。
政府系機関の日本軍慰安婦問題研究所は、これまで韓国語で提供してきた慰安婦関連資料の解説や論評、座談などを英訳したオンラインマガジン(www.kyeol.kr/en)を公開する。また、慰安婦問題の歴史的な事実を証明する旧日本軍や韓国政府、国連の公文書など主要な資料約150点を基に教育用の英語コンテンツを製作し、韓国と米国で同時公開する計画だ。
各地の自治体や市民団体などもそれぞれ記念式や講演会、公演、展示会などを開催する。
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