仮釈放のサムスントップ 社屋に直行=近く経営復帰か
【ソウル聯合ニュース】韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)氏らへの贈賄罪などで服役していたサムスングループ経営トップの李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長は13日、仮釈放されてソウル拘置所(京畿道義王市)を出所した直後、ソウル市瑞草区のサムスン電子社屋へ向かった。出所後すぐに業務状況を把握し、近く経営活動を再開するとの見方が出ている。
李氏はこの日午前、1月18日の差し戻し控訴審で懲役2年6カ月の実刑判決が出て法廷拘束されて以来、約7カ月ぶりに仮釈放された。収監中に虫垂炎を患い手術を受けており、以前に比べやつれた様子だった。7カ月の間に体重もかなり減ったとされる。
拘置所の前で、李氏は「国民の皆さまに大きな心配をかけた。本当に申し訳ない」と頭を下げた。また、「私に対する心配、非難、憂慮、大きな期待をたくさん聞いている。頑張る」と述べた。短く取材に応じた後、待機していた車で拘置所を後にした。
李氏を乗せた車はまっすぐサムスン電子の瑞草社屋に向かった。李氏は執務室でたまった懸案の報告を受けながら、経営復帰を準備するつもりのようだ。
世界の半導体覇権争いが激しさを増すなか、大規模投資とM&A(合併・買収)に関するサムスン電子の課題は山積している。足元では、米国にファウンドリー(半導体受託生産)工場を建設するための20兆ウォン(約1兆8880億円)台の投資プロジェクトの決定が迫っている。
仮釈放を許可した政府からは、新型コロナウイルス禍の経済状況で役割を果たすよう求められている。ワクチンの需給に関する李氏とサムスンに対する期待もある。
李氏は出所後、そうした期待をよく承知していると述べ、応える姿勢を示したことから、数日間の業務復帰の準備を経て今月中に経営活動を再開するとの見方が財界では優勢だ。サムスン側はただ、李氏の活動再開のスケジュールは決まっていないとしている。
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